第1条 【目的】
この法律は、行政書士の制度を定め、その業務の適性を図ることにより、
行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、国民の利便に資することを
目的とする。
第1条の2 【業務】
1、行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書
類その他権利義務又は事実証明に関する書類(実施調査に基づく図
面等を含む。)を作成することを業とする。
2、行政書士は、前項の書類の作成であっても、その業務を行うことが他
の法律において制限されているものについては、業務を行うことができな
い。
◆「他の法律」による制限 -> 司法書士法、税理士法、弁理士法、弁
護士法 etc
第1条の3
行政書士は、前条に規定する業務のほか、他人の依頼を受け報酬を得
て、同条の規定により行政書士が作成することができる書類を官公署に
提出する手続を代わって行い、又は当該書類の作成について相談に応
ずることを業とすることができる。
◆1条の2は行政書士法の独占業務ですが、1条の3は独占業務では
ありません。詳しくは19条を参照して下さい。
第2条 【資格】
次ぎの各号のいずれかに該当する者は、行政書士となる資格を有す。
1、行政書士試験に合格した者
2、弁護士となる資格を有する者
3、弁理士となる資格を有する者
4、公認会計士となる資格を有する者
5、税理士となる資格を有する者
6、国又は地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間がこれ
を通算して20年以上(学校教育法(昭和22年法律第26号)による高
等学校を卒業した者その他同法第56条に規定する者にあっては17年
以上)になる者
◆司法修習生や司法書士となる資格を有する者は含まれないことに注意
が必要です。
第3条 【行政書士試験】
1、行政書士試験は、総務大臣が定めるところにより、行政書士の業務
に関し必要な知識及び能力について、毎年1回以上行う。
2、行政書士試験の施行に関する事務は、都道府県知事が行う。
第4条 【指定試験機関の指定】
1、都道府県知事は、総務大臣の指定する者(以下「指定試験機関」と
いう)に、行政書士試験の施行に関する業務(総務省令で定めるものを
除く。以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
2、前項の規定による指定は、総務省令で定めるところにより、試験事務
を行おうとする者の申請により行う。
3、都道府県知事は、第1項の規定により指定試験機関に試験事務を
行わせるときは、試験事務を行わないこととする。
第4条の2 【指定の基準】
1、総務大臣は、前条の第2項の規定による申請が次ぎの要件を満たして
いると認めるときでなければ、同条第1項の規定による指定をしてはならな
い。
(1)職員、設備、試験事務の実施の方法その他の事項についての試験事
務の実施に関する計画が試験事務の適性かつ確実な実施のために適切
なものであること。
(2)前号の試験事務の実施に関する計画の適性かつ確実な実施に必要
な経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
(3)申請者が、試験事務以外の業務を行っている場合には、その業務を行
うことによって試験事務が不公正になるおそれがないこと。
2、総務大臣は、前条第2項の規定による申請をした者が、次ぎの各号
のいずれかに該当するときは、同条第1条の規定による指定をしてはな
らない。
(1)民法(明治29年法律第89条)第34条の規定により設立された法
人以外の者であること。
(2)第4条の14第1項又は第2項の規定により指定を取り消され、その
取消の日から起算して2年を経過しない者であること。
(3)その役員のうちに、次ぎのいずれかに該当する者があること。
イ、この法律に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行
を受けることがなくなった日かに起算して2年を経過しない者
ロ、第4条の5第2項の規定による命令により解任され、その解任の日か
ら起算して2年を経過しない者
第4条の3 【指定の公示等】
1、総務大臣は、第4条第1項の規定による指定をしたときは、当該指定
を受けた者の名称及び主たる事務所の所在地並びに当該指定をした日
を公示しなければならない。
2、指定試験機関は、その名称又は主たる事務所の所在地を変更しよう
とするときは、変更しようとする日の2週間前までに、その旨を総務大臣に
届け出なければならない。
3、総務大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公示しな
ければならない。
第4条の4 【委任の公示等】
1、第4条第1項の規定により指定試験機関はその試験事務を行わせる
こととした都道府県知事(以下「委任都道府県知事」という。)は、その
旨を総務大臣に報告するとともに、当該指定試験機関の名称、主たる
事務所の所在地及び当該試験事務を取り扱う事務所の所在地並びに
当該指定試験機関に試験事務を行わせることとした日を公示しなけれ
ばならない。
2、指定試験機関は、その名称、主たる事務所の所在地又は試験事務
を取り扱う事務所の所在地を変更しようとするときは、委任都道府県知
事(試験事務を取り扱う事務所の所在地については、関係委任都道府
県知事)に、変更しようとする日の2週間前までに、その旨を届け出なけ
ればならない。
3、委任都道府県知事は、前項の規定による届出があったときは、その旨
を公示しなければならない。
第4条の5 【役員の選任及び解任】
1、指定試験機関の役員の選任及び解任は、総務大臣の許可を得なけ
れば、その効力を生じない。
2、総務大臣は、指定試験機関の役員が、この法律(この法律に基づく命
令又は処分を含む。)若しくは第4条の8第1項の試験事務規程に違反
する行為をしたとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたとき
は、指定試験機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができ
る。
第4条の6 【試験委員】
1、指定試験機関は、総務省令で定める要件を備える者のうちから行政
書士試験委員(以下「試験委員」という。)を選任し、試験の問題の作
成及び採点を行わせなければならない。
2、指定試験機関は、試験委員を選任し、又は解任したときは、遅滞な
くその旨を総務大臣に届出なければならない。
3、前条第2項の規程は、試験委員の解任について準用する。
第4条の7 【指定試験機関の役員等の秘密を守る義務等】
1、指定試験機関の役員若しくは職員(試験委員を含む。第3項にお
いて同じ。)又はこれらの職にあった者は、試験事務に関して知り得た
秘密を漏らしてはならない。
2、試験委員は、試験の問題の作成及び採点について、厳正を保持し
不正の行為のないようにしなければならない。
3、試験事務に従事する指定試験機関の役員及び職員は、刑法(明
治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により
公務に従事する職員とみなす。
第4条の8 【試験事務規程】
1、指定試験機関は、総務省令で定める試験事務の実施に関する事項
について試験事務規程を定め、総務大臣の許可を受けなければならな
い。これを変更しようとするときも、同様とする。
2、指定試験機関は、前項後段の規程により試験事務規程を変更しよう
とするときは、委任都道府県知事の意見を聞かなければならない。
3、総務大臣は、第1項の規定により許可をした試験事務規程が試験事
務の適性かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、指定試験機
関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
第4条の9 【事業計画等】
1、指定試験機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、
当該事業年度の開始前に(第4条第1項の規定による指定を受けた
日の属する事業年度にあっては、その指定を受けた後遅滞なく)、総務
大臣の許可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同
様とする。
2、指定試験機関は、事業計画及び収支予算を作成し、又は変更しよ
うとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
3、指定試験機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作
成し、当該事業年度の終了後3ヶ月以内に、総務大臣及び委任都道
府県知事に提出しなければならない。
第4条の10 【試験事務に関する帳簿の備付け及び保存】
1、指定試験機関は、総務省令で定めるところにより、試験事務に関する
事項で総務省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければな
らない。
第4条の11 【監督命令等】
1、総務大臣は、試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認
めるときは、指定試験機関に対し、試験事務に関し監督上必要な命令
をすることができる。
2、委任都道府県知事は、その行わせることとした試験事務の適正な実施
を確保するために必要があると認めたときは、指定試験機関に対し、当
該試験事務の適正な実施のために必要な措置をとるべきことを指示する
ことができる。
第4条の12 【報告の徴収及び立入検査】
1、総務大臣は、試験事務の適正な実施を確保するため必要があると
認めるときは、指定試験機関に対し、試験事務の状況に関し必要な
報告を求め、又はその職員に、指定試験機関の事務所に立ち入り、
試験事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物権を検査させ
ることができる。
2、委任都道府県知事は、その行わせることとした試験事務の適正な実
施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、
当該試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当
該試験事務を取り扱う指定試験機関の事務所に立ち入り、当該試験
事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物権を検査させること
ができる。
3、前2項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書
を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
4、第1項又は第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のため
に認められたものと解釈してはならない。
第4条の13 【試験事務の休廃止】
1、指定試験機関は、総務大臣の許可を受けなければ、試験事務の全
部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
2、総務大臣は、指定試験機関の試験事務の全部又は一部の休止又
は廃止により試験事務の適性かつ確実な実施が損なわれるおそれがな
いと認めるときでなければ、前項の規定による許可をしてはならない。
3、総務大臣は、第1項の規定による許可をしようとするときは、関係委
任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
4、総務大臣は、第1項の規定による許可をしたときは、その旨を、関係
委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
第4条の15 【指定の取消等】
1、総務大臣は、指定試験機関が第4条の2第2項第1号又は第3号
に該当する至ったときは、その指定を取り消さなければならない。
2、総務大臣は、指定試験機関が次ぎの各号のいずれかに該当するとき
は、その指定を取消、又は期間を定めて試験事務の全部若しくは一部
の停止を命ずることができる。
(1)第4条の2第1項各号の要件を満たさなくなったと認められるとき。
(2)第4条の6第1項、第4条の9第1項若しくは第3項、第4条の10
又は前条第1項の規定に違反したとき。
(3)第4条の5第2項(第4条の6第3項において準用する場合を含む)
、第4条の8第3項又は第4条の11第1項の規定による命令に違反
したとき。
(4)第4条の8第1項の規定により許可を受けた試験事務規定によら
ないで試験事務を行ったとき。
(5)不正な手段により第4条第1項の規定による指定を受けたとき。
3、総務大臣は、前2項の規程により指定を取り消し、又は前項の規定
により試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を、
関係委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
第4条の14 【委任の撤回の通知等】
1、委任都道府県知事は、指定試験機関に試験事務を行わせないこと
とするときは、その3月前までに、その旨を指定試験機関に通知しなけれ
ばならない。
2、委任都道府県知事は、指定試験機関に試験事務を行わせないこと
としたときは、その旨を、総務大臣に報告するとともに、公示しなければな
らない。
第4条の16 【委任都道府県知事による試験事務の実施】
1、委任都道府県知事は、指定試験機関が第4条の13第1項の規定に
より試験事務の全部又は一部を休止したとき、総務大臣が第4条の14
第2項の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部
の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験
事務の全部若しくは一部を実施することが困難となった場合において、総
務大臣が必要があると認めるときは、第4条第3項の規定にかかわらず、
当該試験事務の全部又は一部を行うものとする。
2、総務大臣は、委任都道府県知事が前項の規定により試験事務を行う
こととなるとき、又は委任都道府県知事が同行の規程により試験事務を
行うこととなる事由がなくなったときは、速やかにその旨を当該委任都道府
県知事に通知しなければならない。
3、委任都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨
を公示しなければならない。
第4条の17 【試験事務の引継等に関する総務省令への委任】
前項第1項の規定により委任都道府県知事が試験事務を行うこととなっ
た場合、総務大臣が第4条の13第1項の規定により試験事務の廃止
を許可し、若しくは第4条の14第1項若しくは第2項の規定により指定
を取り消した場合又は委任都道府県知事が指定試験機関に試験事務
を行わせないこととした場合における試験事務の引継ぎその他の必要な
事項は、総務省令で定める。
第4条の18 【指定試験機関がした処分等に係る審査請求】
指定試験機関が行う試験事務に係る処分又はその不作為については
、総務大臣に対し、行政不服審査法(昭和37年法律第160条)によ
る審査請求をすることができる。
第4条の19 【手数料】
都道府県は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第227条の規程
に基づき行政書士試験に係る手数料を徴収する場合においては、第4条
第1項の規定により指定試験機関が行う行政書士試験を受けようとする
者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定試験機関へ納
めさせ、その収入とすることができる。
第5条 【欠格事由】
次ぎの各号のいずれかに該当する者は、第2条の規程に関わらず、行政
書士となる資格ほ有しない。
1、未成年者
2、成年被後見人又は被保佐人
3、破産者で復権を得ないもの
4、禁錮以上の刑に処せられた者で、その執行を終わり、又は執行を受け
ることがなくなってから2年を経過しないもの
5、公務員で懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しな
い者
6、第6条の5第1項の規定により登録の取消の処分を受け、当該処分
の日から2年を経過しないもの
7、第14条第1項の規定により業務の禁止の処分を受け、当該処分の
日から2年を経過しないもの。
※「禁錮以上の刑」とは、「懲役と禁錮」のことであって、罰金・拘留・科料は
含まれません。
※「業務の停止の処分」は、欠格事由ではありません。
この2点、よく引っかけ問題として出題されていますね。丸覚えしましょう。
第6条 【登録】
1、行政書士となる資格を有する者が、行政書士となるには、行政書士
名簿に、住所、氏名、生年月日、事務所の所在地その他日本行政書
士会連合会の会則で定める事項の登録を受けなければならない。
2、行政書士名簿は、日本行政書士会連合会に備える。
3、行政書士名簿の登録は、日本行政書士会連合会が行う。
第6条の2 【登録の申請及び決定】
1、前条第1項の規定による登録を受けようとする者は、行政書士となる
資格を有することを証する書類を添えて、日本行政書士会連合会に対
し、その事務所を設けようとする都道府県の区域に設立されている行政
書士会を経由して、登録の申請をしなければならない。
2、日本行政書士会連合会は、前項の規定による登録の申請を受けた
場合において、当該申請者が行政書士となる資格を有し、かつ、次ぎの
各号に該当しない者であると認めたときは行政書士名簿に登録し、当
該申請者が行政書士となる資格を有せず、又は次ぎの各号の一に該
当する者であると認めたときは登録を拒否しなければならない。この場合
において、登録を拒否しようとするときは、第18条の4に規程する資格審
査会の議決に基づいてしなければならない。
(1)心身の故障により行政書士の業務を行うことができない者
(2)行政書士の信用又は品位を害するおそれがある者その他行政書士の
職責に照らし行政書士としての適格性を欠く者
3、日本行政書士会連合会は、前項の規定により登録を拒否しようとする
ときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知して、相当の期間内に自
ら又はその代理人を通じて弁明する機会を与えなければならない。
4、日本行政書士会連合会は、第2項の規定により登録をしたときはその
旨を、同項の規定により登録を拒否したときはその旨及びその理由を当
該申請者に書面により通知しなければならない。
第6条の3 【登録を拒否された場合等の審査請求】
1、前条第2項の規定により登録を拒否された者は、当該処分に不服
があるときは、総務大臣に対して行政不服審査法による審査請求を
することができる。
2、前条第1項の規定による登録の申請をした者は、当該申請をした日
から3月を経過しても当該申請に対して何らかの処分がされない場合
には、当該登録を拒否されたものとして、総務大臣に対して前項の審
査請求をすることができる。この場合においては、審査請求があった日に
日本行政書士会連合会が同条第2項の規定により当該登録を拒否
したものとみなす。
3、前2項の規定による審査請求が理由あるときは、総務大臣は、日本
行政書士会連合会に対して相当の処分をすべき旨を命じなければな
らない。
第6条の4 【変更登録】
行政書士は、第6条第1項の規定により登録を受けた事項に変更を
生じたときは、遅滞なく、所属する行政書士会を経由して、日本行政
書士会連合会に変更の登録を申請しなければならない。
第6条の5 【登録の取消】
1、日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が、偽り
その他不正の手段により当該登録を受けたことが判明したときは、当
該登録を取り消さなければならない。
2、日本行政書士会連合会は、前項の規定により登録を取り消した
ときは、その旨及びその理由を当該処分を受ける者に書面により通
知しなければならない。
3、第6条の2第2項後段並びに第6条の3第1項及び第3項の規定
は、第1項の規定による登録の取消に準用する。
第7条 【登録の抹消】
1、日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が次ぎの
各号の一に該当する場合には、その登録を抹消しなければならない。
(1)第5条第2号から第5号まで又は第7号に揚げる事由の一に該当
するに至ったとき。
(2)その業を廃止しようとする旨の届出があったとき。
(3)死亡したとき。
(4)前条第1項の規定による登録の取消の処分を受けたとき。
2、日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が次ぎの
各号のいずれかに該当する場合には、その登録を抹消することができる。
(1)引き続き2年以上行政書士の業務を行わないとき。
(2)心身の故障により行政書士の業務を行うことができないとき。
3、第6条の2第2項後段、第6条の3第1項及び第3項並びに前条第
2項の規定は、前項の規定による登録の抹消に準用する。
第7条の2 【登録の細目】
この法律に定めるもののほか、登録の申請、登録の取消、登録の抹消、
行政書士名簿その他登録に関し必要な事項は、日本行政書士会連
合会の会則で定める。
第8条 【事務所】
1、行政書士は、その業務を行うための事務所を設けなければならない。
2、行政書士は、前項の事務所を2以上設けてはならない。
第9条 【帳簿の備付及び保存】
1、行政書士は、その業務に関する帳簿を備え、これに事件の名称、年
月日、受けた報酬の額、依頼者の住所氏名その他都道府県知事の
定める事項を記載しなければならない。
2、行政書士は、前項の帳簿をその関係書類とともに、帳簿閉鎖の時から
2年間保存しなければならない。行政書士でなくなったときも、また同様
とする。
◆2項の2年間と、規則10条の領収書の保存の「5年間」を間違わないよ
うにしましょう。
第10条 【行政書士の責務】
行政書士は、誠実にその業務を行うとともに、行政書士の信用又は品位
を害するような行為をしてはならない。
第10条の2 【報酬の額の掲示】
1、行政書士は、その事務所の見やすい場所に、その業務に関し受ける
報酬の額を掲示しなければならない。
2、行政書士会及び日本行政書士会連合会は、依頼者の選択及び行
政書士の業務の利便に資するため、行政書士がその業務に関し受ける
報の額について、統計を作成し、これを公表するよう努めなければならな
い。
第11条 【依頼に対する義務】
行政書士は、正当な事由がある場合でなければ、依頼を拒むことができ
ない。
◆逆に言うと、正当な事由があれば、拒むことができます。
第12条 【秘密を守る義務】
行政書士は、正当な事由がなく、その業務上取り扱った事項について知
り得た秘密を漏らしてはならない。行政書士でなくなった後も、また同様と
とする。
◆この条文の注意点は、この本条違反は、告訴がなければ公訴を提起
できない点にあります。
第13条 【立入検査】
1、都道府県知事は、必要があると認めるときは、日没から日出までの
時間を除き、当該吏員に行政書士の事務所に立ち入り、その業務に
関する帳簿及び関係書類を検査させることができる。
2、前項の場合においては、都道府県知事は、当該吏員にその身分
を証明する証票を携帯させなければならない。
3、当該吏員は、第1項の立入検査をする場合においては、その身分を
証明する証票を関係者に呈示しなければならない。
4、第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認めら
れたものとして解釈してはならない。
第14条 【業務の禁止等の処分】
1、行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道
府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重
大な非行があったときは、都道府県知事は、左の各号の処分をする
ことができる。
(1)1年以内の業務の禁止
(2)業務の禁止
2、都道府県知事は、前項第1項の処分をしようとするときは、行政手
続法(平成5年法律第88号)第13号第1項の規定による意見陳述
のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
3、都道府県知事は、第1項の規定による処分に係る聴聞を行うに当
たって、その期日の1週間前までに、行政手続法第15条第1項の規
定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければなら
ない。
4、前項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなくてはならない。
第15条 【行政書士会】
1、行政書士は、都道府県の区域ごとに、会則を定めて、1個の行政書
士会を設立しなければならない。
2、行政書士会は、行政書士の品位を保持し、その業務の改善進歩を
図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。
3、行政書士会は法人とする。
4、民法第44条及び第50条の規則は、行政書士会に準用する。
第16条 【行政書士会の会則】
行政書士会の会則には、次ぎの事項を記載しなければならない。
1、名称及び事務所の所在地
2、役員に関する規定
3、入会及び退会に関する規定
4、会議に関する規定
5、行政書士の品位確保に関する規定
6、会費に関する規定
7、資産及び会計に関する規定
8、その他重要に会務に関する規定
第16条の2 【会則の認可】
行政書士会の会則を定め、又はこれを変更するには、都道府県知事の
認可を受けなければならない。ただし、行政書士会の事務所の所在地
その他の総務省で定める事項に係る会則の変更については、この限りで
はない。
第16条の3 【行政書士会の登記】
1、行政書士会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2、前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなけ
れば、これをもって第三者に対抗することができない。
第16条の4 【行政書士会の役員】
1、行政書士会に、会長、副会長及び会則で定めるその他の役員を置く。
2、会長は、行政書士会を代表し、その会務を総理する。
3、副会長は、会長の定めるところにより、会長を補佐し、会長に事故が
あるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行う。
第16条の5 【入会及び退会】
1、行政書士は、第6条の2第2項の規定による登録を受けた時に、当
然、その事務所の所在地の属する都道府県の区域に設立されている
行政書士会の会員となる。
2、行政書士は、他の都道府県の区域内に事務所を移転したときは、
その移転があったときに、当然、従前の行政書士会を退会し、当該都
道府県の区域に設立されてい行政書士会の会員となる。
3、行政書士会は、第7条第1項各号の一に該当するに至ったとき又は
同条第2項の規定により登録を抹消されたときは、その時に、当然、そ
の所属する行政書士会を退会する。
第16条の6 【会則の遵守義務】
行政書士は、その所属する行政書士会の会則を守らなければならない。
第17条 【行政書士会の報告義務】
1、行政書士会は、毎年1回、会員の住所、氏名、事務所の所在地
その他都道府県知事の定める事項を都道府県知事に報告しなけれ
ばならない。
2、行政書士会は、会員が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則
その他都道府県知事の処分に違反したと認めるときは、その旨を都道
府県知事に報告しなければならない。
第18条 【日本行政書士会連合会】
1、全国の行政書士会は、会則を定めて、日本行政書士会連合会を設
立しなければならない。
2、日本行政書士会連合会は、行政書士の品位を保持し、その業務の
改善進歩を図るため、行政書士会及びその会員の指導及び連絡に関
する事務を行い、並びに行政書士の登録に関する事務を行うことを目的
とする。
第18条の2 【日本行政書士会連合会の会則】
日本行政書士会連合会の会則には、次ぎの事項を記載しなければなら
ない。
1、第16条第1号、第2号及び第4号から第7号までに揚げる事項
2、行政書士の登録に関する規定
3、資格審査会に関する規定
4、その他重要な会務に関する規定
第18条の3 【日本行政書士会連合会の会則の遵守義務】
行政書士は、日本行政書士会連合会の会則を守らなければならない。
第18条の4 【資格審査会】
1、日本行政書士会連合会は、資格審査会を置く。
2、資格審査会は、日本行政書士会連合会の請求により、第6条の2
第2項の規定による登録の拒否、第6条の5第1項の規定による登録
の取消又は第7条第2項の規定による登録の抹消について必要な審
査を行うものとする。
3、資格審査会は、会長及び委員4人をもって組織する。
4、会長は、日本行政書士会連合会の会長をもって充てる。
5、委員は、会長が、総務大臣の承認を受けて、行政書士、総務省の
職員及び学識経験者のうちから委嘱する。
6、委員の任期は、2年とする。ただし、欠員が生じた場合の補欠の委員
の任期は、前任者の残任期間とする。
7、前各号に規定するもののほか、資格審査会の組織及び運営に関し必
要な事項は、総務省令で定める。
第18条の5 【行政書士会に関する規定の準用】
第15条第3項及び第4項並びに第16条の2から第16条の4までの規定
は、日本行政書士連合会に準用する。この場合において、第16条の2中
「都道府県知事」とあるのは、「総務大臣」と読み替えるものとする。
第18条の6 【監督】
都道府県知事は行政書士会につき、総務大臣は日本行政書士会連合
会につき、必要があると認めるときは、報告を求め、又はその行う業務につ
いて勧告することができる。
第19条 【行政書士でない者の業務の制限等】
1、行政書士でない者は、業として第1条の2に規定する業務を行うことが
できない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合は、この限りではない。
2、行政書士でない者は、行政書士又はこれと紛らわしい名称を用いては
ならない。
第19条の2 【資質向上のための援助】
総務大臣は、行政書士の資質向上を図る図るために、講習会の開催、資
料の提供その他必要な援助を行うよう努めるものとする。
第20条 【総務省令への委任】
この法律に定めるものの外、行政書士の業務執行、行政書士会及び日本
行政書士会連合会に関し必要な事項は、総務省令で定める。
第20条の2 【罰則】
第4条の7第1項の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円
以下の罰金の処する。
第20条の3
第4条の14第2項の規定による試験事務の停止の命令に違反したとき
は、その違反行為をした指定試験機関の役員又は職員は、1年以下の
懲役又は50万円以下の罰金の処する。
第21条
次ぎの各号の一に該当する者は、1年以下の懲役又は30万円以下の
罰金に処する。
1、行政書士となる資格を有しない者で、日本行政書士会連合会に対し、
その資格につき虚偽の申請をして行政書士名簿に登録させたもの。
2、第19条第1項の規定に違反したもの。
第22条
1、第12条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の
罰金に処する。
2、前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第22条の2
第4条の7の第2項の規定に違反して不正の採点をした者は、30万円
以下の罰金に処する。
第22条の3
次ぎの各号の一に該当するときは、その違反行為をした指定試験機関
の役員又は職員は、20万円以下の罰金に処する。
1、第4条の10の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若
しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかったとき。
2、第4条の12第1項又は第2項の規定による報告を求められて、報告
をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しく
は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
3、第4条の13第1項の規定による許可を受けないで試験事務の全部
を廃止したとき。
第22条の4
第19条の4第2項の規定に違反した者は、10万円以下の罰金に処す
る。
第23条
次ぎの各号の1に該当する者は、5万円以下の罰金に処する。
1、第9条又は第11条の規定に違反した者
2、第13条第1項の規定による当該吏員の検査を拒み、妨げ又は忌避
した者
第24条
行政書士会又は日本行政書士会連合会が第16条の3第1項(第18条
の5において準用する場合を含む。)の規定に基づく政令に違反して登記を
することを怠ったときは、その行政書士会又は日本行政書士会連合会の代
表者は、30万円以下の過料に処する。
◆懲役刑に処せられる期間や罰金の金額は別に覚えなくてもよいと思います
が、どのようなことをした場合に罰則が科せられるかを正確に掴んでおくこと。
例えば、行政書士が作成できる書類の作成について、相談に応じなくても
罰則は受けません。
附則 [抄]
1、この法律は、昭和26年3月1日から施行する。
2〜8まで (省略)
9、この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前
の例による。
10、建築代理士に関しては、この法律施行後でも、当分の間、条例の定
めるところによるものとし、その条例は、第1条第2項及び第19条第1項
但書の規定に適用については、法律とみなす。
11、 (省略)
附則 [抄] (平成5年・11・12 法律第89号)
第1条 【施行期日】
この法律は、行政手続法(平成5年法律第88条)の施行の日(平成6年
10月1日)から施行する。
第14条 【聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置】
この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞
会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律
による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
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