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社  会


【 社 会 】


・ 国際政治


[ 要 点 ]


◆総会の表決については、一般の決定は過半数、重要問題の決定は出席かつ投票する加盟国の3分の2以上の賛成により決定される。

◆総会は、必要に応じて加盟国に勧告をすることができる。国際平和と安全の維持に関する問題のうち、総会に付託されたものについては、安全保障理事会に勧告することもできる。

◆国際連合は、違法な戦争や武力の行使については、広範な制裁措置をとることができ、また、軍事的措置をとることもできる。

◆安全保障理事会における常任理事国は、新規加盟国承認の勧告、加盟国の権利停止の勧告、制裁措置の発動などの実質事項のすべてについて、拒否権が認められている。





1、国際連合の成立

1941年、ルーズベルト(米)、チャーチル(英)によって大西洋憲章が宣言され、国連設立構想の基礎となる。

その後、1944年に米・英・ソ・中の4大国代表によるダンバートン=オークス会議(ワシントン郊外)が開かれ、一般的な国際平和機構の設立に関する提案が発表される。

1945年2月、ルーズベルト、チャーチル、スターリンの米英ソの3カ国首脳によるヤルタ会談(クリミヤ島)で、戦後処理問題、国連創設問題が討議され、国連憲章作成のためにサンフランシスコで連合国会議をもつことを決定する。

そして、1945年4月、51カ国の代表が参加してサンフランシスコ会議が開かれ、同年10月24日、国際連合憲章の発効とともに設立し、1946年1月10日から活動を開始する。

本部はニューヨーク。


2、国連憲章

国連憲章には、第1条に国連の目的として以下のようにうたわれている。

1、平和と安全の維持、2、諸国間の友好関係の推進、3、経済的・社会的・文化的・人道的問題の解決のための国際協力の達成、そしてそれらの達成のために、4,国際活動の中心となること、また第2条には国連の原則として、1、主権平等、2、加盟国の憲章に基づく義務の誠実な履行、3、紛争の平和的解決、4、武力の不使用などがうたわれている。


3、国連総会

国連の中心機関で、全加盟国によって構成される。加盟国は理事会に対して勧告する権限を持つが、執行する権限はない。

表決は、国際平和の安全の維持に関する勧告、安全保障理事会の非常任理事国選出、国連への加盟や除名などの重要問題は3分の2、その他は過半数により行われる。

定期総会は年1回開かれる。

また安全保障理事会や総会の過半数以上の要請により、必要に応じて特別総会が開かれる。


4、安全保障理事会

1、構成

安全保障理事会は、米・英・仏・露・中の5常任理事国と、総会により選出される任期2年の10の非常任理事国によって構成される。

2、任務と権限

国際平和の安全の維持に関する主要な責任を負い、その「決定」は各加盟国を拘束する。安全保障理事会の任務の第1は、紛争の平和的解決にあるが、平和への侵犯や侵略行為に対しては、紛争の解決条件を勧告し、侵略国に対する制裁行動として経済・交通・外交の断絶など、非軍事的措置を、全加盟国に要請したり、軍事行動をとったりすることができる。

そのほか、国連への加盟勧告、国連事務総長選出の勧告などの権限を有している。

3、評決

安全保障理事会の決定は、手続事項では9理事国以上の賛成、実質事項では5常任理事国を含む9理事国以上の賛成が必要である。

したがって、実質事項では5常任理事国は拒否権を持つことになる。


5、その他の国連の機関

1、経済社会理事会

総会で選出された54カ国で構成され、任期は3年、毎年その3分の1ずつを改選。経済・社会・文化・教育などの分野で研究・報告・勧告などを行う。国連内外の諸機関と密接な強力をしながら広範囲な活動を行っている。

2、信託統治理事会

非独立地域の住民福祉の増進と自治独立への助言・協力を行う。信託統治の地域に関して、そり施設の監督にあたる。

1994年には最後の信託統治領パラオ諸島(ベラウ共和国)もアメリカから独立し、その使命を終えた。

3、国際司法裁判所

国際連盟時代の常設国際司法裁判所に代わるものとして、1945年にオランダのハーグに設立された。裁判官は15人で、任期は9年で3年ごとに3分の1ずつ改選される。

国連加盟国間に国際紛争が生じた場合、当事国はこの裁判所に事件を付託することができる。

4、事務局

国連の運営に関する一切の事務を担当するのが事務局であり、最高責任者が事務総長である。任期は5年で、安保理の勧告に基づき総会で任命。





・ 国際政治 (国連の専門機関・PKF・PKO、その他の国際機関)


[ 要 点 ]


◆FAO(国連食料農業機関)は、食料の増産、農民の生活水準の改善、各国民の栄養の向上を図る国連の専門機関である。

◆ILO(国際労働機関)は、各国の労働立法、雇用、適正な労働時間、賃金、労働者の保険、衛生に関する条約や勧告などの指導を行う国連の専門機関である。

◆WHO(世界保健機関)は、世界中の人々の健康の増進を図る国連の専門機関である。

◆IBRD(国際復興開発銀行)は、加盟各国からの拠出資金と借入金とにより、長期資金を供給し、戦後復興と経済開発を援助する国連の機関である。

◆IDA(国際開発協会)は、最貧国の開発プロジェクトに融資する国連の専門機関である。

◆PKO(平和維持活動)は、国際連合が、治安維持や監視のための小部隊・監視団を紛争現地に派遣して、事態の悪化や拡大を防止する活動である。

◆PKF(国連平和維持軍)は、国連加盟国によって提供された国連が指揮する武装部隊である。


1、国連の専門機関

経済・社会・文化・教育等の分野で国際的に活動する専門機関のうち、国連総会の承認を受け、経済社会理事会と協定を結んでいるものを国連の専門機関という。


2、PKO(国連平和維持活動)とPKF(国連平和維持軍)

PKOとは、国連が、治安維持や監視のための小部隊・監視団を紛争現地に派遣して、事態の悪化や拡大を防止する活動である。

その活動のために、国連加盟国によって提供された国連が指揮する武装部隊のことをPKF(国連平和維持軍)という。

また、武器を持たず、停戦等の遵守状況を監視し、報告するにとどまるものとして「軍事監視団」がある。


3、その他の国連の機関

国連の専門機関以外の機関として以下のようなものがある。

1、GATT(関税および貿易に関する一般協定)
 関税その他の貿易障壁を軽減し、自由・無差別の国際貿易を促進することを目的として制定された。具体的には関税引き下げ、数量制限撤廃などを目指した。

 1995年1月、世界貿易機構(WHO)へ発展解消した。

2、WHO(世界貿易機関)
 ウルグアイ=ラウンド(GATTに基づく多角的貿易交渉)で合意された貿易協定を管理・運営する。1995年1月に設立された。

3、IAEA(国際原子力機関)
 原子力の平和利用を促進・援助するとともに、その利用が軍事目的に転用されないようにコントロールする。

 北朝鮮の核疑惑に基づく査察、イラクに対する安保理決議に基づく監視・査察など、その活動が知られている。

4、UNCTAD(国連貿易開発会議)
 南北問題を検討し、貿易・援助・経済開発に関して南北交渉を行う国連の会議。1964年、発展途上国側の要求により、国連総会で設立。

5、UNICEF(国連児童基金)
 発展途上国の児童への食料、衣料品、医療などの長期的な援助を目的に創られる。1946年、第二次世界大戦の擬制になった児童の援助の救済を目的として設立された(1953年に現在の名称に改称)。


4、国連以外の国際機関

1、OECD(経済協力開発機構)
 加盟国の経済発展と貿易の拡大を目指し、加盟国による発展途上国援助の促進と調整を図ることを目的としている。

2、EC(ヨーロッパ共同体)
 非関税障壁の撤廃によって労働力や商品、資本、サービスなどの自由移動を認める統一市場を形成する。

 1973年には、イギリス・デンマーク・アイルランドの3カ国が加盟し、当初の6カ国から9カ国となり、拡大ECといわれる。

 1981年にギリシャ、1986年にスペイン、ポルトガルが加盟し、加盟国は12カ国となる。

3、EU(欧州統合)
 ECが発展解消し、経済的・政治的統合を目指して、EU(欧州連合)となる。1993年11月、マーストリヒト条約の発効により発足。

4、COMEMON(東欧経済相互援助会議)
 旧ソ連と東欧社会主義諸国の経済協力機構で1949年に設立。
 アメリカ合衆国のマーシャルプランに対抗したもの。1991年、東欧の変革に伴い解散した。

5、ASEAN(東南アジア諸国連合)
 地域内の経済、社会、文化の発展を目的として、経済・政治・文化における協力・交流を行う。

 1967年、発足当初の加盟国は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国であったが、1999年には、ブルネイ、ダルサラーム、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジアを加えた10カ国になった。

6、NATO(北大西洋条約機構)
 東側陣営に対する西側の軍事機構で1949年発足。1999年3月ポーランド、ハンガリー、チェコが加盟し、加盟国は19カ国となる。

 冷戦の解消とともに当初の軍事機構から政治色を強めている。

7、WTO(ワルシャワ条約機構)
 1955年、西側のNATOに対抗して、ソ連、ポーランド、チェコスロバキア、東ドイツ、ハンガリー、ブルガリア、ルーマニア、アルバニアの8カ国で結成された相互安全保障機構。1991年、冷戦の解消とともに解体した。


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