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【 社 会 】
・ 現代社会
(地方自治・地方財政用語)
[ 要 点 ]
◆地方公共団体の間で財政力の格差を調整するために、国が地方公共団体に対して、国税のうち所得税、法人税などの一定割合の額を一定の基準によって交付するものを地方交付税という。
◆国税として徴収し、地方公共団体に対して譲与するものを地方譲与税という。
◆国が地方公共団体に対して資金の使途を指定して交付するものを国庫支出金という。
◆地方公共団体が資金調達のために負担する債務であって、その返済が一会計年度を越えて行われるものを地方債という。
1、地方財政とは
地方財政とは、都道府県や市町村などの地方公共団体の財政の総称である。
財政収入については国家の方が地方よりも上回っているが、支出については国が約30%、地方が約70%となっている。これは、国から地方交付税や地方譲与税などの支出が地方になされているからである。
2、地方交付税
地方交付税とは、地方公共団体の間で財政力の格差を調整するために、国が地方公共団体に対して国税のうち所得税、法人税などの一定割合を一定の基準により交付するものをいう。
地方交付税の総額は、所得税、酒税、法人税の32%、消費税の29.5%、たばこ税の25%となっていて、このうち94%が普通地方交付税として交付され、残りの6%が特別地方交付税(災害などによる特別の財政需要が生じた場合などの分)とされる。
地方交付税は、一般財源を保障するものなので、その目的が特定されているわけではない。
3、地方譲与税
地方譲与税とは、徴収の便宜上国税として徴収し、地方公共団体に対して譲与するものをいう。
地方譲与税は、地方交付税と地方税の両方の性格を持っていると考えられる。
地方譲与税の種類としては、消費譲与税(国税である消費税の一部を分配する。)、地方道路譲与税(揮発油税を課税する際に、一緒に地方道路税を徴収し、使途を道路目的に限定して交付する。)、石油ガス譲与税(国税である石油ガス税の一部を分配する。)、自動車重量譲与税(国税である自動車重量税の一部を使途を道路目的に限定して交付する。)、航空機燃料譲与税(国税である航空機燃料税の一部を空港関係の地方公共団体に空港周辺整備に目的を限定して譲与する。)などがある。
4、国庫支出金
国庫支出金とは、国が地方公共団体に対して資金の使途を指定して交付するものをいう。
国庫支出金は、さらに国庫負担金、国庫委託金、国庫補助金の3つに分類される。
国庫負担金とは、国の負担割合が法令で定められているものをいう。国庫負担金はさらに一般行政費国庫負担金、建設事業国庫負担金などがある。
一般行政費国庫負担金は、例えば、義務教育、生活保護費、児童手当などの国庫負担金をいう。
建設事業国庫負担金は、道路、河川、港湾等の土木施設、公営住宅、児童福祉施設などへの建設費用にかかわる国庫負担金である。
国庫委託金とは、もっぱら国の利害に関係する事務を行うための経費であり、地方公共団体は負担する義務のないものである。例えば、外国人登録に関する経費や国会議員選挙に関する経費などである。
国庫補助金とは、国が政策上特定の施策を推進したり奨励するために交付される奨励型補助金と財政上特別の必要がある場合に交付される財政援助的補助金のことをいう。
5、地方債
地方債とは、地方公共団体が資金援助のために負担する債務であって、その返済が一会計年度を越えて行われるものをいう。
地方債の発行については、都道府県にあっては総務大臣の、市町村にあっては都道府県知事の許可を必要としているが、平成11年の地方自治法改正でこの定め(地方自治法250条)が削除されて、許可制度が同意を要するという協議制度になつたが、実際は、地方財政法の規定によりしばらくはすべての地方公共団体で許可制がとられることになっている。
・ 現代社会
(地方自治・自治体の企業会計の導入)
[ 要 点 ]
◆企業会計に関する会計処理の方法は、国や地方公共団体の会計全般において採用されるわけではない。
◆企業会計においては、一般的に行われているのは発生主義である。
◆損益計算書は、企業の特定の営業年度に発生したすべての収益とこれに対応するすべての費用とを起債して、その年度の純利益または損失を表示して、企業の業績を明らかにする報告書である。
◆貸借対照表とは、特定の時点における資産と負債・資本を表示した計算書のことであり、借方には資産を表示し、貸方には負債・資本を表示する。
1、企業会計における財務諸表
企業は、財務諸表を作成し、外部に対する説明責任や企業内部での経営意思決定のための基礎資料としている。
2、財務諸表とは
財務諸表とは、一般には、損益計算書、貸借対照表を中心に作成されている。
・損益計算書とは、企業の特定の営業年度に発生したすべての収益とこれに対応するすべての費用とを記載し、その年度の純利益または損失を表示して、企業の業績を明らかにする報告書である。P/Lとも呼ばれている。
これは、企業の経営成績を明らかにするものであり、収益・利益を獲得するためにどれだけの費用を使い、そしてどれだけの純利益を得ることができたかをみることができるものである。
・貸借対照表とは、特定の時点における資産と負債・資本を表示した計算書のことであり、借方には資産を表示し、貸方には負債・資本を表示する。バランスシートとか、B/Sとも言われている。
これは、企業の財政状態を明らかにするものであり、損益計算書の結果として、企業に残っている資産・負債・資本を正確に把握することができるものである。
3、企業会計と地方自治体の会計との大きな違い
企業会計と地方自治体の会計ての大きな違いは、前者が発生主義会計であるのに対して、後者は現金主義会計であることである。
現金主義会計とは、現金を支出した時点で収益を認識する会計である。地方公共団体の場合には、税金を活動資源としているため、予算の議会での議決を通じて、議会による統制の下に置かれている。このため地方公共団体の経理では、予算の適正、確実な執行に資する現金主義会計が採られている。
逆に企業会計の場合には、資産・負債を正確に把握することができないなどの理由で、費用・収益を発生の事実に基づいて認識する発生主義会計を採用し、損益計算書や貸借対照表の考え方を取り入れている。
4、地方公共団体が貸借対照表を作成することの意味
地方公共団体の予算・決算・財政状況などについては、地方公共団体などの法令の規定により公表が義務づけられている。
それに伴い、地方公共団体は各自の財政状況の分析等に工夫を講じており、その手法のひとつとして貸借対照表の作成を試みる団体が出現している。
貸借対照表を導入することは、事務事業の本当のコストの意識が高まり、費用に対する効果の関係を明らかにすることができるメリットがある。
確か平成10年に、初めて三重県が都道府県で貸借対照表を作成した。
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