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今の時点で何問正解できますか?


出題形式はばらばらですが、必須問題ばかりです。
間違えたり分からなかった場合は、すぐに解答・解説を読み、理解を深めて下さい。


※なお、出題された年代により現行の法令とは食い違う点があるかもしれません。その際はお知らせ下さい。
こちらまで >>







尊属又は年長者を養子とすることの禁止

「問」 ○か×か?


自己の直系卑属を養子とすることはできない。







「解答」 × です。


※養子縁組が禁止される場合として条文では、尊属または年長者養子が挙げられます。


第793条 (尊属又は年長者を養子とすることの禁止)

尊属又は年長者は、これを養子とすることができない。 


しかし、直系卑属の養子については、禁止されていません。


また、未成年者を養子にする場合には、原則として家庭裁判所の許可が必要とされていますが、但書として、自己または配偶者の直系卑属を養子とする場合には不要ですので、ここからも直系卑属の縁組が可能であることがわかります。


第798条 (未成年者を養子とする縁組)

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。 


よって、自己の直系卑属を養子とすることは可能です。

よくある事例としては、税務対策の一環として、祖父母が孫と養子縁組をすることがありますね。
 
 
 
 






親権者

「問」 ○か×か?


父が成年被後見人である場合には、後見開始の審判が取消されない限り、母が単独で親権を行使する。






「解答」 ○ です。


※親権は、父母の婚姻中は、原則として、父母が共同してこれを行います。


第818条 (親権者)

1項
成年に達しない子は、父母の親権に服する。

2項 
子が養子であるときは、養親の親権に服する。

3項 
親権は、父母の婚姻中は、父母が共同してこれを行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。


しかし、夫婦の一方が後見開始の審判を受けている成年被後見人である場合は、その者は、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあり、その者自身が社会的に保護を受ける立場にありますので、親権を行使することは事実上困難です。

※父母の一方が親権を行うことができないとき(親権を行うことが不適当な場合も含まれる)は、他の一方が単独でこれをおこなうとしています。(同条同項但書)

今回の問題文の場合、成年被後見人である父は親権を行使できません。

後見開始の審判が取消されて成年被後見人でなくならない限り、母が単独で行使することになります。
 
 
 
 






借家契約

「問」 ○か×か?


借家契約の目的である建物が、第三者の失火により滅失したときは、借家契約は、特約の有無にかかわらず終了する。







「解答」 ○ です。


司法書士試験からの過去問ですが、問題文を解釈すると、賃借権の目的物は土地ではなくて建物であるということがわかります。

そうだと、原因がどうであれ、賃貸借の目的物である建物が滅失してしまった以上、賃貸借を継続することは不可能となります。

 
 
 
 






子の氏

「問」 ○か×か?


嫡出でない子Aの氏は、父Bに認知されると、母Cの氏から父Bの氏に変更する。







「解答」 × です。


※嫡出でない子(非嫡出子)は、母の氏を称します。


第790条 (子の氏)

1項
嫡出である子は、父母の氏を称する。ただし、子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。

2項 
嫡出でない子は、母の氏を称する。 


法律上は、父親が不明な以上、親子関係が明らかな母の氏を称させるべきだからです。

その後、父から認知を受けることで、非嫡出子が嫡出子になることにはなりますが、とはいえそれだけで氏が当然に変わることはありません。
 
 
 
 






離婚又は認知の場合の親権者

「問」 ○か×か?


嫡出でない子を認知した父は、認知により当然にその子の親権者となる。







「解答」 × です。


※嫡出でない子(非嫡出子)の親権者は、母となります。

非嫡出子の場合には、事実上の父親はいるとしても、法律上の父親はいませんので、このような取り扱いになります。


では今回の問題のように、事実上の父親が認知をすることで、当然にその子の親権者となれるのかというと、そうとはなりません。

また、婚姻もしていませんので、共同親権ともなりません。


条文では、父が認知した子に対する親権は、父母の協議で父を親権者と定めたときに限り、父がこれを行うとしています。


第819条 (離婚又は認知の場合の親権者)

1項
父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。

2項 
裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。

3項 
子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母が行う。ただし、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる。

4項 
父が認知した子に対する親権は、父母の協議で父を親権者と定めたときに限り、父が行う。

5項 
第1項、第3項又は前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、父又は母の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。

6項 
子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の親族の請求によって、親権者を他の一方に変更することができる。


つまり、認知というものは原則として母の承諾なしにできるので、事実上の父が認知をして、いきなり自分が親権者であると主張されても、母も困ります。

また、子の福祉的観点から見ても、そのようなことは好ましくないからです。


ちなみに、父母が婚姻をしていれば、父の認知とともに準正が成立するので、協議をする必要はないということになります。
 
 
 
 






後見開始の審判

「問」 ○か×か?


成年被後見人の行為(日用品の購入その他日常生活に関するものを除く)は、成年後見人の同意を得てしたときは、取り消すことができない。








「解答」 × です。


※成年被後見人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者で、後見開始の審判を受けた者をいいます。


第7条(後見開始の審判)

精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。


第8条(成年被後見人及び成年後見人)

後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する。


成年被後見人とは例えば、精神障害者や、高齢者でいわゆるボケが進んでしまったため、自分の行為の結果について正確に認識できず、判断ができない状況がずっと続いているような人などです。

このような人が単独で法律行為をしても、正確な判断ができないので、不利益を被ることがありえます。

そこで、民法では、制限能力者とし、成年後見人という「保護者」をつけることで、この者たちを保護しています。


成年被後見人は、例え成年後見人の同意を事前に得たとしても、その同意の内容どおりに行動できるかどうかがわからないため、未成年者以上に保護の度合いを強くしいます。

つまり、結果成年見人の同意をもってしても、単独で法律行為をした場合には、その行為は後日取り消すことができるとしています。


※この取消は絶対的なものであり、善意の第三者にも対抗できるものです。

詐欺による取消しと比較してみて下さい。それくらい、保護の度合いが強いものといえます。


第96条 (詐欺又は強迫)

1項
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。

2項 
相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。

3項 
前2項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。


問題文にもあるように、日用品の購入その他日常生活に関するものの購入(売買行為)までを制限するのは酷であるため、それらについては、単独で有効な法律行為をすることができるとしています。


今回の問題は司法書士試験の過去問ですが、「日用品〜」にかかる箇所は行政書士試験でもよく出題されている問題ですので、この場でよく理解してしまって下さい。
 
 
 
 






扶養義務者

「問」 ○か×か?


甲は、婚姻関係にない丙の子乙を認知した。

この場合、甲は乙に対して扶養義務を負う。







「解答」 ○ です。


※扶養とは、例えば家族などの一定の近親者の生活を援助し、あるいは養うということをいいます。

※民法で定めているのは、いわゆる私的扶養と呼ばれるもので、国家が最小限度の生活を保障する生活保護(公的扶助)とは別のものです。

そして民法では、扶養義務者として、直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務があると定めています。


第877条 (扶養義務者)

1項
直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

2項 
家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

3項 
前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。 


今回の問題では、甲が乙を認知をすることにより、甲乙間で法律上の親子関係が生じることになります。

ですから甲乙間では、直系血族として互いに扶養の義務が生じることになります。
 
 
 
 






債権者代位権

「問」 ○か×か?


債権者代位権は、裁判上行使しなければならない。








「解答」 × です。


※債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、債権者代位権を行使することができません。


第423条 (債権者代位権)

1項
債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。

2項 
債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。


※債権の履行期が到来している場合であれば、裁判によらなくとも代位権を行使することができます。


債権者が代位して行使する場合の債務者の権利は、債務者がいつでも行使しうる状態になっています。

ですから、債権者が代位して行使したとしても、第三債務者(債務者の持っている債権の債務者)に不測の不利益を与えることはないといえるからです。

 
 
 






保佐開始の審判

「問」 ○か×か?


被保佐人には、常に保佐人が付される。







「解答」 ○ です。


被保佐人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者で、家庭裁判所が保佐開始の審判をした者をいいます。


第11条(保佐開始の審判)

精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。

ただし、第7条に規定する原因がある者については、この限りでない。


成年被後見人の条文と比較してみると、被保佐人の方がその程度が軽く、精神上の障害による事理の弁識能力の低下の度合いが異なります。


被保佐人は、成年被後見人よりは程度が軽いとはいえ、事理の弁識能力が著しく不十分な者ですから、成年被後見人の場合と同じく、制限能力者として取り扱い、保護する必要があります。


第12条(被保佐人及び保佐人)

保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。


※被保佐人よりも更に程度の軽い被補助者の場合にも、補助人という法定代理人が必ず付く事になります。


第16条 (被補助人及び補助人)

補助開始の審判を受けた者は、被補助人とし、これに補助人を付する。
 
 
 
 






保佐人の同意を要する行為等

「問」 ○か×か?


保佐人の同意を得ることを要する行為につき、保佐人が被保佐人利益を害するおそれがないのに同意をしない場合には、被保佐人は、家庭裁判所に対し、保佐人の同意に代わる許可を求めることができる。






「解答」 ○ です。


被保佐人の同意を必要とする行為や、保佐開始の審判において、同意を必要とする行為を増やした場合の当該行為については、保佐人の同意が必要となります。

これらの行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができます。


第13条(保佐人の同意を要する行為等)

1項
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

1.元本を領収し、又は利用すること。

2.借財又は保証をすること。

3.不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。

4.訴訟行為をすること。

5.贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成15年法律第138号)第2条第1項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。

6.相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。

7.贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。

8.新築、改築、増築又は大修繕をすること。

9.第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。

2項
家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。

ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

3項
保佐人の同意を得なければならない行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる。

4項
保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

 
 
 






胎児を受遺者とする遺言とは

人は出生によって権利能力を取得します。


第1条(基本原則)

1項
私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

2項
権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

3項
権利の濫用は、これを許さない。


第3条 権利能力

1項
私権の享有は、出生に始まる。

2項
外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。


これでは、胎児は権利能力がなく、不利益をこうむることになります。

そこで、民法は、遺言者死亡の時の胎児は、その時に既に生れたものとみなしています。


しかし、この規定の法律的性質については見解が分かれています。

判例では、胎児は権利能力を有しませんが、生きて生れたときには、問題の事件が発生した時にさかのぼって、権利能力を有していた者として停止条件的に解しています。

これに対し、有力な学説は、胎児は権利能力を有するが生きて生れなかった時には、最初から権利能力を有していなかったものとして解除条件的に解しています。


なお、遺言者死亡の時に懐胎されておらず、その後に懐胎されるかもしれない者を受遺者とすることは同時存在の原則に反し許されません。

しかし、代襲相続については、同時存在の原則を無視して、胎児は、相続開始時に存在すれば足りるものとしました。


第887条 (子及びその代襲者等の相続権)

1項
被相続人の子は、相続人となる。

2項 
被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。

3項 
前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。


相続開始時において設立中の法人に対する遺贈については、胎児に対する遺贈と同様に有効です。
 
 
 
 






同時死亡の推定

「問」 ○か×か?


Bは被相続人Aの実子であったが、AとBがいずれも死亡し、両者の死亡の前後が分明でない場合、Bの実子であるCがBを代襲して相続人となることができる。







「解答」 ○ です。


※相続人となりうる者は、被相続人の死亡時に生存していなければなりません : 同時存在の原則

※被相続人の死亡時に生存していない場合には、代襲相続の可能性だけになります。


この問題文では、被相続人と相続人たる子の2人が、ともに死亡しているものの、どちらが先に死亡したのかが不明となっています。

このような場合民法の規定では、同時に死亡したものと推定することになっています。


第32条の2 同時死亡の推定

数人の者が死亡した場合において、そのうちの一人が他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定する。


※このような場合には、一方の相続開始時に他方は死亡によって権利能力を失っているので、

両者の間に相続の問題は生じないとしています。

ですから、相続人の子が代襲相続をすることができることになります。
 
 
 
 






保佐人の同意を要する行為等

「問」 ○か×か?


家庭裁判所は、保佐開始の審判において、保佐人の同意を得ることを要する法定の行為に関し、その一部について保佐人の同意を得ることを要しない旨を定めることができる。







「解答」 × です。


被保佐人が保佐人の同意を得てする法律行為は、以下のとおりです。


第13条(保佐人の同意を要する行為等)

1項
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
1.元本を領収し、又は利用すること。
2.借財又は保証をすること。
3.不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
4.訴訟行為をすること。
5.贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成15年法律第138号)第2条第1項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
6.相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
7.贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
8.新築、改築、増築又は大修繕をすること。
9.第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。

2項
家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

3項
保佐人の同意を得なければならない行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる。

4項
保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。


※これらの法律行為について保佐人の同意を不要とすることは、民法上認められていませんので、家庭裁判所においても、そのような例外を定めることはできません。
 
 
 
 






未成年者の法律行為

「問」 ○か×か?


未成年者が、債務を免除される旨の債権者からの申込みを承諾するには、法定代理人の同意を得ることを要しない。








「解答」 ○ です。


※何度も何度も言いますが、未成年者が法律行為をする場合には、原則として法定代理人の同意が必要となります。


第5条(未成年者の法律行為)

1項
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

2項
前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

3項
第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。


※例外として、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない、つまりは同意不要としています。

この問題の中の債務の免除の承諾という法律行為は、その結果、単に支払義務を免れるだけなので、民法第5条但書が適用され、法定代理人の同意は不要となります。
 
 
 
 






未成年者の法律行為

「問」 ○か×か?


未成年者の法定代理人がその未成年者の営業を許可するについては、営業の種類まで特定する必要はない。








「解答」 × です。


※未成年者が法律行為をする場合には、原則として法定代理人の同意が必要となります。


第5条(未成年者の法律行為)

1項
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

2項
前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

3項
第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。


今回の問題文の中の「営業」というものについても、例えば資金を借り入れたり、商品を仕入れたり販売したりという様々な法律行為が絡んでいますので、原則として法定代理人の同意が必要となります。

しかし、この営業に関する同意をその度毎に得るというのでは、現実的には煩雑すぎて困難です。

ですから、事前に法定代理人による営業の許可があれば、その許可の範囲内においては成年者と同じ行為能力があるとし、法定代理人の同意が不要となります。

法的解釈としては、つまりその範囲における法定代理人の代理権が消滅することになります。



一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有します。


第6条(未成年者の営業の許可)

1項
一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。

2項
前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第4編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。


上記の条文における一種または数種というのは、社会通念上の営業の種類の一個、または数個という意味ですので、この営業の種類を特定した上で、営業を許可しなければならず、例えば、どんな種類の商売でもやってもよい、というような許可は認められません。

また、一個の営業の一部のみを許可することも認められません。
 
 
 
 
「問」 次の衆参両議院の議事運営に関する記述のうち、正しいのはどれか?


1,日本国憲法は、議事運営につき、戦前の議院法に相当する国会法の制定を予定しているが、法律の定めていない細則については、各議院規則に委ねられている。

2,政府委員制度は、日本国憲法の下では、国会法上の存在にとどまり憲法の予定するところではなかったが、戦前からの伝統を受け継ぎ今日まで維持されている。

3,日本国憲法は、「両議院は、国民より選出された請願書を受けとることができる」と定めるにとどまるが、いわゆる請願権を憲法上の権利と解するのが通説である。

4,日本国憲法は「会期中に議決にいたらなかった案件は、後回に継続しない」とするが、各議院の議決で付託され閉会中に審査した案件は、後回に継続するのが慣例である。

5,衆参両院の会期は同一であり、衆議院の側の事情によって行われた閉会、会期の延長は、参議院の活動能力をも左右することになる。





解答は「 5 」、です。

冒頭の言葉ではありませんが、この問題などは条文を「隅から隅まで」読み込んでおけば、なんら難しい問題ではありません。

問題の中に、ヒントもあることですし、記述式、穴埋めでも問題はありませんね。



特に行政書士試験と、実際の実務とはすいぶんかけ離れています。

あくまでもテストはテストとしての「特別なスキル」も必要ですが、それに終始すると資格はだたのお飾りになってしまいます。


来年の資格合格、それ以上に人生はずっと長く続きます。

資格合格は、あくまでも「通過点に過ぎない」のだと、自分の人生を創るために、勉強していきましょうね。
 
 
 
 






錯誤

「問」 ○か×か?


売買契約における当事者の一方であるAの意思表示について、

錯誤の場合は、誰でも無効を主張することができるが、詐欺の場合は、取消権を行使できる者は限定されている。








「解答」 × です。


※意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは無効とします。


第95条 (錯誤)

意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。


この錯誤無効の主張は、原則として表意者本人またはその承継人のみが主張をすることができ、誰でも主張することができる訳ではありません。

※通説および判例:最判S40.9.10


一方の詐欺による取消は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り主張することができます。


第120条 (取消権者)

1項
行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。

2項 
詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。



※無効については、原則として誰でも主張できます。

錯誤無効については、あくまでも例外となります。
 
 
 
 






錯誤による無効

「問」 ○か×か?


甲と乙との間に売買契約が締結されたが、甲の意思表示は要素の錯誤に基づくものであった。

この事例において、甲が錯誤による無効を主張する意思がない場合には、乙は、売買契約の無効を主張することができない。








「解答」 ○ です。


※錯誤による無効は、表意者を保護するために設けられた制度なので、表意者本人が無効の主張をしないこと自体は自由です。

その場合でも、相手方や第三者も原則として無効の主張ができないとされています。(最判S40.9.10参照)


例外的に、第三者において無効の主張ができる判例として、次の判例があります。

・ 第三者において表意者に対する債権を保全するために必要があること。

・ 表意者自身が錯誤無効を認めていること。

上記2点を満たしている場合当該第三者は、表意者が錯誤による無効を主張する意思がなくても、錯誤無効を主張することができるとしています。(最判S45.3.26)
 
 
 
 






離婚又は認知の場合の親権者

「問」 ○か×か?


父母が離婚した後に出生した未成年の子に対しては、その子の出生後に父母の協議が成立したときは、父が親権を行使することができる。







「解答」 ○ です。


※子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母がこれを行います。


第819条 (離婚又は認知の場合の親権者)

1項
父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。

2項 
裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。

3項 
子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母が行う。ただし、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる。

4項 
父が認知した子に対する親権は、父母の協議で父を親権者と定めたときに限り、父が行う。

5項 
第1項、第3項又は前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、父又は母の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。

6項 
子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の親族の請求によって、親権者を他の一方に変更することができる。


これは、子が出生したときには親が離婚をしていることから、どちらか一方に定めなければなりませんが、生まれた子の養育という観点から、母に親権を与えておいた方が、福祉的な観点からも一般的にはより良いと判断されるからです。


この例外として、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができるとされています。

しかし、これはあくまでも子の出生後であって、子が生まれる前の離婚時点で、父を親権者と定める協議をすることはできません。
 
 



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