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 財務

[ 要点 ]

◆普通地方公共団体の会計年度は、条例で定めたとしても、暦年とすることができない。

◆普通地方公共団体の会計の区分は、一般会計及び特別会計である。

◆普通地方公共団体は、手数料に関する事項については、条例でこれを定めなければならない。

◆地方債の起債の目的及び限度額に関する事項は、予算でこれを定めなければならない。




収入の種類とそれに関する定め

・地方税…一般の経費に充てる。

・分担金…特に利益を得ている者から徴収。
 例 : 農業用ため池の建設工事のため、それにより利益を受ける農家から徴収する金額。

・使用料…行政財産の目的外使用(例:庁舎内の売店営業)、公の施設の使用、旧来の慣行による公有財産の使用に対して徴収。

・加入金…旧来の慣行による使用権を認められた公有財産についてあらたにその使用を認められた者から徴収。

・手数料…事務の役務提供の対価。

以上の「各種の定め」は、

条例による。

ただし、手数料については「標準事務」について手数料を徴収する場合においては、当該標準事務にかかる事務のうち政令で定めるものにつき、政令で定める金額の手数料を徴収することを標準として、条例を定めなければならない。


・地方債…第三者からの資金の借り入れ。

起債の目的、限度額、起債の方法、利率、償還の方法は予算でこれを定めなければならない。




財務 (予算・収入)



1、予算

(1) 予算の意味

地方公共団体の予算は、一会計年度(毎年4月1日から翌年3月31日まで)の歳入と歳出の予定している計算であり、長が予算を作成して議会で議決される。

原則として、一会計年度における一切の収入及び支出は、すべてこれを歳入歳出予算に編入することにより、予算の全体を把握し易いようになっている。

普通地方公共団体の予算は、一会計年度ごとに設けられているので、各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもってこれに充てなければならない。ただし、例外もあり、事故繰り越し、(事故のために工事が完了しなかった場合等)や、繰越明許費(年度内に支出が終わりそうもないものについて翌年度に繰り越して支出する費用)などがある。


(2) 会計区分

会計は一会計年度一会計がよいのであるが、膨大な事務量を一つの会計により
処理するのは大変なので、一般会計と特別会計に区分されている。

一般会計が原則であるが、特別会計は一会計年度一会計の例外にあたるので、一定の用件を満たさなければならない。

一定の要件とは、普通地方公共団体が特定の事業を行う場合その他特定の歳入をもって特定の歳出に充て一般の歳入歳出と区分して経理する必要がある場合において、条例でこれを設置することができる。

特定の事業とは、上下水道事業や印刷事業などのことで、特定の歳入を特定の歳出に充てる事業とは、記念造林などの事務事業などのことである。


(3) 予算の調整と議会の議決

すべての予算に関する行為は長が行う。予算を議会へ提出する権利も長の専属的権限なので、議員に予算提出権はない。

議会に提出された予算は、否決、可決又は修正議決されるが、修正議決をする場合、削除又は減額修正のときには制限されないが、増額の時にはその増額の修正によって長の予算提出権を侵すことはできない。

この議決に異議がある場合には、再議に付することができる。

また、議会の議決を経ずに予算が成立するという専決事項ができる場合もある。


(4) 予算の内容

一般に予算は歳出歳入をさすが、これ以外にも、地方債や一時借入金等のようなものがある。


2、収入

普通地方公共団体の収入は、地方税、分担金、使用料、加入金、手数料、地方債などがある。




財務 2 (支出・決算・契約)


[ 要点 ]

◆普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、寄附または補助をすることができる。

◆支出は、出納長又は収入役の命令によりこれをするわけではない。

◆都道府県は、金融機関を指定して、公金の収納又は支払いの事務を取り扱わせなければならない。

◆普通地方公共団体は、地方債を起こすこと以外の方法で借り入れを行うこともできる。

◆普通地方公共団体の出納は、翌年度の5月31日をもって閉鎖する。

◆金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利は、時効に関し、他の法律に定めがあるものを除くほか、5年間これを行わないときは、時効により消滅する。




支出

意味…事務を処理するために必要な経費+その他の法令によりその他公共
団体の負担とされる経費+寄附・補助(公益上必要な場合)

方法…長が自ら行うのではなく、出納事務を行う出納長・収入役に対して、
支出を命じる。

金融機関の指定…都道府県は義務、市町村は任意。


消滅時効の比較

期間…民法では、原則10年  地方自治法では、5年。

援用…民法では、必要  地方自治法では、法律に定めがある場合を除く 
               他、不要である。

時効利益の法規
…時効完成前の放棄はできないが、完成後は放棄できる。
…地方自治法では放棄できない。

財務 2 (支出・決算・契約)

1、支出

(1) 支出の意味

普通地方公共団体は、その事務を処理するために必要な経費その他法律又はこれに基づく政令により当該普通地方公共団体の負担に属する経費について支弁するが、その他にも公益上必要がある場合においては、寄附又は補助をすることもできる。

なお、法律又はこれに基づく政令により普通地方公共団体に対して、事務の処理を義務づける場合においては、国は、そのために要する経費の財源につき必要な措置を講じなければならない。


(2) 支出の命令先

支出は、長が自ら行うのではなく、出納事務を行う出納長・収入役に対して支出を命ずることになる。


(3) 支出の方法

指定金融機関をおいている場合には、原則としてその小切手により行うが、小口の場合には現金でも可能である。

なお、指定金融機関については、都道府県は必ず指定して公金の出納又は支払いの事務を取り扱わせなけれどならないが、市町村は当該事務を取り扱わせることができるにとどまる。

出納の閉鎖は、翌年度の5月31日である。




2、決算


決算は、出納長又は収入役は毎会計年度、政令の定めるところにより、決算を調製し、出納の閉鎖後3カ年以内に、長に提出しなければならない。長はこれを受けて、監査委員の合議による審査と議会の認定に付する。

決算が認定されるとこれを市町村の場合には都道府県知事、都道府県の場合には総務大臣に報告し、且つ、その要領を住民に公表しなければならない。


3、金銭債権の消滅時効

地方公共団体の有する金銭債権の消滅時効は、原則として、5年であり、民法の原則であると10年である。

さらに民法とは異なり、法律に特別の定めがある場合を除くほか、時効の援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとされている。


4、契約

地方公共団体が公共事業の請負契約などを締結する場合に、その締結の方法が地方自治法に規定されている。


(1)一般競争入札

入札とは、その契約内容を文章で表示させることで、この入札手続きを多数の人間間で競争をさせることにより、その中で一番有利な内容を表示した者と締結する契約の方法である。この方法が、原則的な契約の方法となっており、以下の方法は、政令で定める特別な場合に限り行うことができる。


(2)指名競争入札

契約がその性質上一般競争入札に適しないものであるとか、その性質上一般競争入札で行う程度に入札に参加する者が少数である場合などの場合の手続きで、長が一定の資格要件を満たした者だけを入札に参加させるものである。


(3)随意契約

契約の予定価格が低いものであるとか、緊急の必要により競争入札に付することができない場合などに限り、契約の相手方を随意に決定できる契約である。


(4)せり売り

せり売りとは、契約内容を口頭で言わせて、もっとも有利な内容を言った者と契約をする方法である。動産の売り払いで、契約の性質が競り売りに適している場合に行われる方法である。
TABLE OF CONTENTS

基礎法学
  法規範
  法の分類
  法の効力
  近代私法の
  基本原則
  自由と制約
  法の解釈
  法令用語

行政書士法
  業務 資格 
  登録 遵守義務
  行政書士会
・連合会
  監督機関 罰則
  総合
憲法
  前文 改正
  最高法規
  国民の権利及
び義務
  国会 内閣 
  司法
 天皇
  財政 地方自治
  総合
  講学概念

地方自治
  事務分類 
  直接請求
  条例及び規則 
  議会
  執行機関 監査
  財務 公の施設 
  地縁団体
 特別地方公共団体

行政法
  行政組織 公物  
  行政立法
  行政行為の種類
  行政行為の附款
  行政行為の瑕疵
  行政行為の取消・撤回
  行政強制 
  行政罰
 
  行政代執行

行政不服審査法
  総合 総則
  手続

行政事件訴訟法
  類型 取消訴訟
  事情判決
  訴えの利益
 
  総合

行政手続法
  総合 
  標準処理期間
  聴聞手続 
  行政指導

国家賠償法
  国家賠償法1条
  国家賠償法2条
  国家賠償法総合
  損失補償


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