制限行為能力者の相手方の催告権
「問」 ○か×か?
銀行との間において金銭消費貸借契約を締結した被保佐人が、その銀行から2ヶ月以内に保佐人の追認を得べき旨の催告を受けたにもかかわらず、何らの通知もしなかった場合には、その契約は、追認されたものとみなされる。
銀行との間において金銭消費貸借契約を締結した被保佐人が、その銀行から2ヶ月以内に保佐人の追認を得べき旨の催告を受けたにもかかわらず、何らの通知もしなかった場合には、その契約は、追認されたものとみなされる。
「解答」 × です。
制限能力者である4種類の人がした法律行為について、相手方は催告をすることができます。
いつ取り消されるかが分からない状況にいつまでも相手方を置いておくのは、ダメだということですので、相手方に催告権を与えて、取り消すかどうかを確定させようというものです。
被保佐人が能力者となる前の状況において、当該被保佐人との法律行為をした相手方が、1ヶ月以上の期間を定めて、その期間内に、保佐人の追認を得る旨を催告をすることができるという、条文に即した催告をしています。
第20条 (制限行為能力者の相手方の催告権)
1項
制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第17条第1項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、1箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
2項
制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。
3項
特別の方式を要する行為については、前2項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。
4項
制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第17条第1項の審判を受けた被補助人に対しては、第1項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。
ですから、この催告は有効です。
次に、この催告に対して、保佐人の追認を得た旨の通知を発しなかった場合にはどうなってしまうのかということですが、これは、追認を認めなかった、つまり当該法律行為を取り消したものとみなされます。
金銭消費貸借契約の締結は、本来ならば保佐人の許可を得てからしなければならない法律行為ですので、明確に許可(追認)を得られない以上、有効にはできないためです。
賃金支払のルール
「問」 賃金等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 就業規則に基づき休業補償の名目で、業務上の負傷により休業している労働者に平均賃金の100分の60を超える支給を行っている場合の当該休業補償は、平均賃金の100分の60を超える部分については、賃金とみなされる。
B X社では、全従業員に対して、一律に10,000円の通勤手当を通勤距離にかかわらず支給しているが、当該通勤距離によらない通勤手当は、割増賃金の基礎となる賃金に算入する必要はない。
C 使用者は、労働者の同意を得た場合には、賞与及び退職手当の支払について、証券会社に対する労働者の預り金(一定の要件を満たすもの)への払込み等によるほか、銀行その他の金融機関によって振り出された当該銀行その他の金融機関を支払人とする小切手を当該労働者に交付する方法によることができる。
D 労働者側の争議行為に対抗する使用者側の争議行為としての作業場閉鎖は、これが社会通念上正当と判断される限り、その結果労働者が休業のやむなきに至っても、使用者に休業手当を支払う義務はない。
E 非常災害時に所轄労働基準監督署長の許可を受けて、労働者に時間外労働をさせた場合には、使用者はその時間について割増賃金を支払わなければならないが、使用者がこの割増賃金を支払わなかったときには、所轄労働基準監督署長は労働者の請求に基づき、使用者に対し、未払の割増賃金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。
A 就業規則に基づき休業補償の名目で、業務上の負傷により休業している労働者に平均賃金の100分の60を超える支給を行っている場合の当該休業補償は、平均賃金の100分の60を超える部分については、賃金とみなされる。
B X社では、全従業員に対して、一律に10,000円の通勤手当を通勤距離にかかわらず支給しているが、当該通勤距離によらない通勤手当は、割増賃金の基礎となる賃金に算入する必要はない。
C 使用者は、労働者の同意を得た場合には、賞与及び退職手当の支払について、証券会社に対する労働者の預り金(一定の要件を満たすもの)への払込み等によるほか、銀行その他の金融機関によって振り出された当該銀行その他の金融機関を支払人とする小切手を当該労働者に交付する方法によることができる。
D 労働者側の争議行為に対抗する使用者側の争議行為としての作業場閉鎖は、これが社会通念上正当と判断される限り、その結果労働者が休業のやむなきに至っても、使用者に休業手当を支払う義務はない。
E 非常災害時に所轄労働基準監督署長の許可を受けて、労働者に時間外労働をさせた場合には、使用者はその時間について割増賃金を支払わなければならないが、使用者がこの割増賃金を支払わなかったときには、所轄労働基準監督署長は労働者の請求に基づき、使用者に対し、未払の割増賃金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。
「解答」 正解 D です。
A. 誤り。
休業補償は、平均賃金の60%を超える部分を含めて、その全体が賃金とはみなされないことになります。
なお、休業手当は逆に賃金に含まれます。
B.誤り。
通達なんですが、通勤距離によらない通勤手当は、割増賃金の計算の基礎となる賃金に算入します。
C.誤り。
設問中の「賞与及び退職金」となっている箇所が、誤りです。
退職金と異なり、賃金や賞与は本人の同意あっても、小切手を労働者に交付する方法による支払は、認められていません。
D.正しい。
この場合は使用者の責めに帰すべき事由による休業とはいえず、休業手当の支払義務はないことになります。
E.誤り。
残業手当等の支払がなされていなかった場合の未払金及び付加金の支払を命ずることができるのは、労基署長ではなくて、裁判所です。
即時取得
「問」 ○か×か?
即時取得することができる権利は、動産の所有権に限られる。
即時取得することができる権利は、動産の所有権に限られる。
「解答」 × です。
即時取得の条文をみると、即時取得できる権利の種類については、特に記載がありません。
第192条 (即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
平穏かつ公然に動産の占有を始めたる者が善意にしてかつ過失なきときは、即時にその動産の上に行使する権利を取得する、と定めてあるだけです。
この「動産の上に行使する権利」に所有権が当てはまることは明らかですが、それ以外にあるのかどうかというのが問題になります。
他の権利を見ると、質権も、動産の上に行使する権利の一つであり、善意無過失で質権者にみえる無権利者から質権を取得した者については、質権の即時取得を認めて、保護すべきですので、この質権も即時取得の対象となります。
したがって、所有権に限られるというこの設問は誤りとなります。
行為能力
「問」 ○か×か?
被保佐人は、保佐人の同意またはこれに代わる家庭裁判所の許可を得ないで自己の所有する自動車を他に売却した場合であっても、その自動車が善意の第三者に転売された後は、自己が締結した売買契約を取り消すことができない。
被保佐人は、保佐人の同意またはこれに代わる家庭裁判所の許可を得ないで自己の所有する自動車を他に売却した場合であっても、その自動車が善意の第三者に転売された後は、自己が締結した売買契約を取り消すことができない。
「解答」 × です。
被保佐人のする法律行為については、一部重要な行為について、保佐人の同意またはこれに代わる家庭裁判所の許可が必要となります。
行為能力(第4条−第21条)
この同意または許可がない行為は、取消をすることができます。
自動車の売却ですが、自動車は重要な財産と判断できますので、本来、保佐人の同意が必要な行為であるということになります。
ですから、この売却行為は取消しすることができるものであり、この取消権は、たとえ第三者に転売された後であっても、行使することができます。
つまり、(善意の)第三者の保護よりも、被保佐人の保護を優先していることになります。
(一般的に)記憶力を良くする方法(といわれているもの)
行政書士試験にしろ、他の資格試験にしろ、ある程度「記憶」力がなければ、なかなか合格点には達しないものです。
■ ちなみに、記憶の3要素とは:
記憶の3要素と呼ばれるものものは、「記銘」「保持」「再生」の3つです。
・「記銘」とは:
覚えこむ段階のことを指します。
「何でもかんでも覚えればよいのだろう」というのは、少し乱暴ですね。
なぜなら、この記銘力と言うのは12歳をピークに衰えていく一方のものだといわれています。
■ ちなみに、記憶の3要素とは:
記憶の3要素と呼ばれるものものは、「記銘」「保持」「再生」の3つです。
・「記銘」とは:
覚えこむ段階のことを指します。
「何でもかんでも覚えればよいのだろう」というのは、少し乱暴ですね。
なぜなら、この記銘力と言うのは12歳をピークに衰えていく一方のものだといわれています。
・「保持」とは:
記憶していることを保っている状態を言います。
行政書士試験の勉強中は、他のことを忘れて、集中力を高めることを示します。
・「再生」とは:
記憶していることを引き出すことです。
実際に再生力を高めるためには、常に力をフルトップにもっていく訓練が必要ですが、それはなかなか難しいことですね。
そのためには、疲れていないこと、集中力を保っていることが非常に重要になって来ます。
日常生活では、特に試験前日の日は、徹夜しないなどちょっとしたことでこの「再生力」を引き出すことができるので、自分が一番再生力を発揮できるのはどのような状態かを知っておくことが重要です。
以上の3点を注意しながら、試験勉強を効率よく頑張りましょう。
占有の承継
「問」 ○か×か?
甲が土地を10年間占有した後、その土地を乙に売却して、乙がさらに10年間占有した場合、乙はその占有期間を20年間であると主張することはできない。
甲が土地を10年間占有した後、その土地を乙に売却して、乙がさらに10年間占有した場合、乙はその占有期間を20年間であると主張することはできない。
「解答」 × です。
占有の承継人、つまり別の人がある不動産を一定期間占有しており、その後その占有を譲り受けた者は、前主の占有を合わせて占有期間を主張することができます。
第187条 (占有の承継)
1項
占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。
2項
前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継する。
よって、前主の甲の占有期間も自分の占有期間に加えることができますので、結局20年間の占有を主張でき、自分が当該土地を時効取得したことを主張できます。
第162条 (所有権の取得時効)
1項
20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
2項
10年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。
虚偽表示
「問」 XがYから甲土地を買い受けたが、その所有権移転の登記を受けていない事例において、次に掲げる場合のうち、Zが「Xの登記の欠缺を主張するにつき正当な利益を有する第三者」に当たるか否か、答えなさい。
ZがYとの通謀虚偽表示により、甲土地について所有権移転の登記を受けた場合。
ZがYとの通謀虚偽表示により、甲土地について所有権移転の登記を受けた場合。
「解答」 当たらない、です。
一見しますと二重譲渡のように見えるので、先に登記をしたZがXに対して登記の欠缺を主張できるかのように見えます。
しかし、通謀虚偽表示による法律行為は無効となります。
第94条 (虚偽表示)
1項
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
2項
前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
Zは無権利者であり、Zの登記は無効の登記となります。
※Zのような無権利者については、第177条の第三者には該当しません。(最判S34.2.12)
よって、ZはXに対して登記の欠缺を主張できないことになります。
留置権
「問」 ○か×か?
留置権は、債権が弁済期に達する前は行使することができない。
留置権は、債権が弁済期に達する前は行使することができない。
「解答」 ○ です。
留置権の成立要件は、
・留置権者が留置権の目的物に関して生じた債権を有すること(債権と留置物との間に牽連性があること)
・債権が弁済期にあること
・留置権者が目的物を占有すること
・占有が不法行為によって始まったものではないこと
留置権は、債権が弁済期に達する前は成立しませんので、行使することもできないことになります。
第295条 (留置権の内容)
1項
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
2項
前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。
指図による占有移転
「問」 ○か×か?
Aが大阪のB倉庫に置いてある商品をCに売却し、B倉庫の経営会社に対して以後はCのために商品を保管するように通知した場合、B倉庫会社がこれを承諾したときに占有権はAからCに移転する。
Aが大阪のB倉庫に置いてある商品をCに売却し、B倉庫の経営会社に対して以後はCのために商品を保管するように通知した場合、B倉庫会社がこれを承諾したときに占有権はAからCに移転する。
「解答」 × です。
指図による占有移転については、代理人によって占有をなす場合において、本人がその代理人に対し、その後第三者のためにその物を占有することを命じ、第三者がこれを承諾したときは、その第三者は占有権を取得するとしています。
第184条 (指図による占有移転)
代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する。
承諾者は、B倉庫会社ではなく、第三者Cでなければなりませんので、結局指図による占有移転は成立せず、占有権は移転しないということになります。
北方ジャーナル事件
「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に5字、(2)に2字記入しなさい。
【(1)】に対する事前抑制は、憲法21条の趣旨に照らして厳格かつ明白な要件の下においてのみ、許容され、例外的に事前差止めが許される。
仮処分による表現物の事前差止めは、【(2)】には当たらない。
【(1)】に対する事前抑制は、憲法21条の趣旨に照らして厳格かつ明白な要件の下においてのみ、許容され、例外的に事前差止めが許される。
仮処分による表現物の事前差止めは、【(2)】には当たらない。
「解答」 (1)表現の自由 (2)検閲
北方ジャーナル事件
占有回収の訴え
「問」 ○か×か?
動産の質権者が占有を奪われた場合、占有回収の訴えによって質物を取り戻すことができるほか、質権に基づく物権的請求権によっても質物を取り戻すことができる。
動産の質権者が占有を奪われた場合、占有回収の訴えによって質物を取り戻すことができるほか、質権に基づく物権的請求権によっても質物を取り戻すことができる。
「解答」 × です。
占有者が占有を奪われたときは、占有の回収の訴えにより、その物の返還および損害賠償を請求できるとしています。
第200条 (占有回収の訴え)
1項
占有者がその占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる。
2項
占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは、この限りでない。
※質権に基づく物権的請求権は、動産質権の対抗要件が、その物の占有の継続であるために、物を奪われてしまっている以上、第三者への対抗力を失っており、質権を行使できなくなっていることから行使できません。
第353条 (質物の占有の回復)
動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。
選挙
選挙の投票方法
・秘密選挙
・投票は当日、投票所での自書によることが原則。
・例外に、代理投票、期日前投票が認められる。
・重度身体障害者の在宅投票制。
国会の両院相互間の兼職は禁止されています。
その他、
・中央選挙管理会の委員
・普通地方公共団体の議員・長
・国または地方公共団体の公務員
との兼職も禁止されています。
・秘密選挙
・投票は当日、投票所での自書によることが原則。
・例外に、代理投票、期日前投票が認められる。
・重度身体障害者の在宅投票制。
国会の両院相互間の兼職は禁止されています。
その他、
・中央選挙管理会の委員
・普通地方公共団体の議員・長
・国または地方公共団体の公務員
との兼職も禁止されています。
ただし、普通地方公共団体の議員・長と国務大臣は、兼職を禁止されていません。
議員の歳費について、近代初期の議会では、議員の地位は名誉職であり、無報酬が建前でした。
しかしこれは、無産者の議会への進出を妨げるものとして、普通選挙制の一環により、議員に国庫から歳費を与える制度が確立されました。
国会議員の不逮捕特権と免責特権は、議員の職務遂行の自由を君主による妨害から守るための制度として確立されました。
不逮捕特権とは、国会議員は、現行犯による場合を除いて、国会の会期中、議院の許諾なしに逮捕されず、逮捕された場合も議院の要求があったら会期中、釈放される権利のことです。
免責特権とは、国会議員が議院活動として議員が職務上行った発言や表決について、責任を追及されない権利を有することです。
これは、議事堂の内外を問わず、口頭・文書などの区別はありません。
免責されるのは、刑事上の責任と民事上の責任であって、政治上の責任までは免責されません。
政治上の責任としては、選挙や、政党による党籍の除名などによって責任を追及されます。
博多駅テレビフィルム提出命令事件
「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に4字、(2)に5字(3)に5字記入しなさい。
報道機関の報道は、国民の【(1)】に奉仕するものであるから、事実の【(2)】も憲法21条の保障の下にあり、【(3)】も本条の精神に照らし、十分尊重に値する。
しかし、【(3)】も公正な裁判の実現のために制約を受け、諸般の事情を比較衡量した結果、取材活動によって得られたものを証拠として提出させることによって将来の【(3)】が妨げられるおそれがあるという不利益を受忍しなければならない場合がある。
報道機関の報道は、国民の【(1)】に奉仕するものであるから、事実の【(2)】も憲法21条の保障の下にあり、【(3)】も本条の精神に照らし、十分尊重に値する。
しかし、【(3)】も公正な裁判の実現のために制約を受け、諸般の事情を比較衡量した結果、取材活動によって得られたものを証拠として提出させることによって将来の【(3)】が妨げられるおそれがあるという不利益を受忍しなければならない場合がある。
「解答」 (1)知る権利 (2)報道の自由 (3)取材の自由
■ 博多駅テレビフィルム提出命令事件
博多駅での学生と機動隊との衝突の際、機動隊側に過剰暴行があり、特別公務員暴行陵虐罪等の疑いがもたれたが不起訴となった為、付審判請求がなされた。その証拠として裁判所が当時の衝突を撮影した収録テープを提出するようテレビ局に命令した。テレビ局側はテープ提出命令が報道の自由を侵害するとして抗告した。
「報道の自由は、表現の自由を規定した憲法21条の保障のもとにあることはいうまでもない。」としながらも、「公正な刑事裁判の実現を保障するために、報道機関の取材活動によって得られたものが、証拠として必要と認められるような場合には、取材の自由がある程度の制約を蒙ることとなってもやむを得ない。」とした。
裁判所による収録テープの提出命令は合憲。 「日本テレビテープ提出命令事件(最決:平元・1・30)」でも合憲とされていて、裁判所がどうしても必要な場合はテレビ局に取材テープの提出を命令できることが判例上確立されていると思われる。
履行遅滞等による解除権
「問」 ○か×か?
売買契約につき、買主の資金不足により代金支払債務の履行ができなくなった場合には、売主は、催告をしなければ、契約を解除することができない。
売買契約につき、買主の資金不足により代金支払債務の履行ができなくなった場合には、売主は、催告をしなければ、契約を解除することができない。
「解答」 ○ です。
金銭というものは、極度の融通性と普遍性を有しているために、代替することができますから、履行が「不能」になることはありえません。
ですから、買主の資金不足が原因で代金支払債務の履行ができなくなったということは、履行不能ではなくて、履行遅滞の問題ということになります。
当事者の一方が、相手方の履行遅滞を理由として契約を解除するためには、まず相手方に相当な期間を定めて催告をし、相手方に支払う機会を十分に与えたうえで、その期間内に支払いがなかったことが必要ということになります。
第541条 (履行遅滞等による解除権)
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。
ちなみに、債務者の責に帰すべき事由によって履行不能となった場合には、催告なしで解除することができます。
第543条 (履行不能による解除権)
履行の全部又は一部が不能となったときは、債権者は、契約の解除をすることができる。ただし、その債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
酒類販売の免許制
「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に3字、(2)に2字記入しなさい。
酒税法が酒類の販売業についても免許制を採用しているのは、酒類製造者に納税義務を課し、酒類販売業者を介しての代金の回収を通じてその税負担を【(1)】に転嫁するという仕組みをとっていることに伴うものであるから、立法者の【(2)】の範囲を逸脱するものではない。
酒税法が酒類の販売業についても免許制を採用しているのは、酒類製造者に納税義務を課し、酒類販売業者を介しての代金の回収を通じてその税負担を【(1)】に転嫁するという仕組みをとっていることに伴うものであるから、立法者の【(2)】の範囲を逸脱するものではない。
「解答」 (1)消費者 (2)裁量
酒類販売の免許制
合意解除 / 遡及
「問」 ○か×か?
解約手付けが授受された売買契約において、売買契約が合意解除されたときは、手付金受領者は、その手付けを相手方に返還することを要しない。
解約手付けが授受された売買契約において、売買契約が合意解除されたときは、手付金受領者は、その手付けを相手方に返還することを要しない。
「解答」 × です。
合意解除とは、その文言の通り、当事者間での合意による解除ですので、手付契約の存在の有無を問わず有効な法律行為です。
合意解除により、契約前の状態に戻す義務がお互いに発生することになりますので、手付金についても、その受領者は相手方に返還する義務が生じます。
手付契約は本来の売買契約に附従する契約ですので、主たる契約である売買契約の解除により手付契約も解除となり、遡及的に消滅することになるということです。
よって、売主は、合意解除に伴って手付金を返還する必要が生じるということになります。
※遡及(そきゅう):過去にさかのぼって影響・効力を及ぼすこと。
※遡及効(そきゅうこう):法律や法律要件の効力が、その成立以前にさかのぼって及ぶこと。
小売市場事件
「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に5字、(2)に3字記入しなさい。
個人の経済活動に対しては、社会公共の安全と秩序を維持するという【(1)】のために必要で合理的な限度でその規制が許されるのみならず、経済的劣位に立つ者を保護するための【(2)】な社会経済政策の一環として、これに一定の合理的規制を講ずることができ、立法府がその裁量権を逸脱し、当該法的規制措置が著しく不合理であることが明白である場合に限って、これを違憲とすることができる。
個人の経済活動に対しては、社会公共の安全と秩序を維持するという【(1)】のために必要で合理的な限度でその規制が許されるのみならず、経済的劣位に立つ者を保護するための【(2)】な社会経済政策の一環として、これに一定の合理的規制を講ずることができ、立法府がその裁量権を逸脱し、当該法的規制措置が著しく不合理であることが明白である場合に限って、これを違憲とすることができる。
「解答」 (1)消極的目的 (2)積極的
小売市場事件 です。
国会
両院制には、貴族院型上院と、民主型上院などがあります。
元来、両院制は、選挙による人民の代表としての下院に対し、貴族院(上院)をおいて牽制の役割を果たさせようとするものでしたが、民主主義国家ではこのような上院は次第に形骸化されていきます。
日本でも戦前は、上院として貴族院がおかれていましたが、帝国議会自体、天皇の協賛機関にすぎませんでした。
現在日本でも採られている民主主義型の意義とは、複雑で多様な政治意思をより反映させるために、両院での反復の審議によって、下院をチェックします。
元来、両院制は、選挙による人民の代表としての下院に対し、貴族院(上院)をおいて牽制の役割を果たさせようとするものでしたが、民主主義国家ではこのような上院は次第に形骸化されていきます。
日本でも戦前は、上院として貴族院がおかれていましたが、帝国議会自体、天皇の協賛機関にすぎませんでした。
現在日本でも採られている民主主義型の意義とは、複雑で多様な政治意思をより反映させるために、両院での反復の審議によって、下院をチェックします。
日本の参議院は、衆議院の数の政治に対する理の政治の担い手、つまり良識の府としての機能を期待されています。
衆議院の任期は4年で、任期満了以外に解散による任期の満了があります。
参議院には解散がなく、任期は6年ですが、3年ごとに議員の半数を改選します。
衆議院のみに解散があるのは、衆議院には内閣の働きをチェックする機能があり、内閣不信任決議を行うことができるからです。
その内閣不信任決議を行ったとき、内閣は対抗して衆議院を解散し、国民の審議を受けることができます。
衆議院の総選挙の後、初めて国会の召集があったとき、内閣は総辞職しなければならず、このとき、国民がそれまでの内閣を信任するような議員に投票を行うことや、内閣の不信任に賛成した議員に票を入れることで、国民の意見が、政治に反映されます。
寄与分
「問」 ○か×か?
被相続人から廃除された者も、被相続人と同居して特別の寄与をしたときは、寄与分を取得することができる。
被相続人から廃除された者も、被相続人と同居して特別の寄与をしたときは、寄与分を取得することができる。
「解答」 × です。
寄与分とは、被相続人の財産の維持や増加について特別の寄与・貢献をした者がいる場合に、その者の法定相続分に、その貢献度の分を加えてあげるという制度です。
第904条
前条に規定する贈与の価額は、受贈者の行為によって、その目的である財産が滅失し、又はその価格の増減があったときであっても、相続開始の当時なお原状のままであるものとみなしてこれを定める。
第904条の2 (寄与分)
1項
共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。
2項
前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。
3項
寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
4項
第2項の請求は、第907条第2項の規定による請求があった場合又は第910条に規定する場合にすることができる。
寄与分を受けられるのは、共同相続人に限られることと、「特別の」寄与に限られるということです。
廃除された者は、その時点で相続人ではなくなっていますので、たとえ特別の寄与をしたとしても、寄与分を取得することはできません。
一般教養 H16資格試験より抜粋
「問」 ア〜オの四字熟語は、それぞれ一字が空欄○になっている。
その空欄に入る漢字と組み合わせて、すべて正しい熟語が作られているのはどれか。
ア 平 ○ 無 事
イ 千 ○ 一 遇
ウ 五 里 ○ 中
エ 清 廉 ○ 白
オ 感 ○ 無 量
ア イ ウ エ オ
1 隠居 掲載 悪夢 決別 概算
2 温厚 盆栽 霧雨 傑作 述懐
3 安穏 積載 濃霧 清潔 憤慨
4 音楽 採用 雷雲 結合 該当
5 穏和 裁判 初夢 集結 大概
その空欄に入る漢字と組み合わせて、すべて正しい熟語が作られているのはどれか。
ア 平 ○ 無 事
イ 千 ○ 一 遇
ウ 五 里 ○ 中
エ 清 廉 ○ 白
オ 感 ○ 無 量
ア イ ウ エ オ
1 隠居 掲載 悪夢 決別 概算
2 温厚 盆栽 霧雨 傑作 述懐
3 安穏 積載 濃霧 清潔 憤慨
4 音楽 採用 雷雲 結合 該当
5 穏和 裁判 初夢 集結 大概
「解答」 【 3 】
