意思無能力者
「問」 ○か×か?
就学前の幼児が、他の者から贈与の申込を受けてこれを承諾しても、その承諾は無効である。
就学前の幼児が、他の者から贈与の申込を受けてこれを承諾しても、その承諾は無効である。
「解答」 ○ です。
法律行為の結果を理解するのに足りるだけの精神能力を有していない者を「意思無能力者」といいます。
この意思能力があるとされるためには、大体7歳から10歳位の精神能力があることが要求されています。
この問題における就学前の幼児は、意思能力がないことは明らかですので、このような意思無能力者がした行為は無効だと、判例は示しています。(大判M38.5.11)
※意思能力を備えた未成年者の場合には、通常の贈与は単に権利を得る行為ですので、単独でも有効となります。
京都府学連事件
「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨です。最も適当な語句を(1)に3字、(2)に5字記入しなさい。
個人の私生活の自由の一つとして、何人も、承諾なしに、みだりに容ぼう・姿態を撮影されない自由を有し、これを【(1)】と呼ぶかどうかは別として、警察官が、正当な理由なく個人の容ぼう等を撮影することは憲法13条の趣旨に反し、許されない。
しかし、現に犯罪が行なわれもしくは行なわれた後間がないと認められる場合で、証拠保全の必要性・緊急性があり、その撮影が一般的に許容される限度を超えない【(2)】をもって行われるときには、警察官による撮影は許容される。
個人の私生活の自由の一つとして、何人も、承諾なしに、みだりに容ぼう・姿態を撮影されない自由を有し、これを【(1)】と呼ぶかどうかは別として、警察官が、正当な理由なく個人の容ぼう等を撮影することは憲法13条の趣旨に反し、許されない。
しかし、現に犯罪が行なわれもしくは行なわれた後間がないと認められる場合で、証拠保全の必要性・緊急性があり、その撮影が一般的に許容される限度を超えない【(2)】をもって行われるときには、警察官による撮影は許容される。
「解答」 (1)肖像権 (2)相当な方法
※京都府学連事件
差押え
「問」 ○か×か?
差押えを禁止された債権を自働債権として相殺することはできない。
差押えを禁止された債権を自働債権として相殺することはできない。
「解答」 × です。
契約の当事者間で、差し押さえを禁止する旨の特約をつけることは可能です。
債務者が第三者に差し押さえをされる場合に、債権者にとってはこれを防ぐための、メリットのある特約といえます。
この差押禁止特約付債権を、債権者が自働債権として相殺しても、当該債権者を害しませんので、認められています。
一方、債務者がこの債権を受働債権として相殺することは、債権者を害しかねませんので、債権者に対抗することができない、つまり相殺できないということになります。
第510条 (差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止)
債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
多数当事者の債権
■ 保証債務
保証債務とは : 債務者(主たる債務者)が債務を履行しない場合に、これに代わって履行するために債務者以外の者(保証人)が負担する義務をいいます。
例えば、AがBに金銭を貸す際に、Cが保証人になっていれば、仮にBが、Aにお金を返せなくなった(返さない)場合に、CがBの代わりに返済しなければならない義務を負うことになります。
1、保証契約
保証債務は、債権者と保証人との間での契約(保証契約)のみによって成立します。
※主たる債務者と保証人との契約(保証委託契約)は必ずしも必要ではありません。
※保証契約は主たる債務者の意思に反して締結することも可能です。
保証債務とは : 債務者(主たる債務者)が債務を履行しない場合に、これに代わって履行するために債務者以外の者(保証人)が負担する義務をいいます。
例えば、AがBに金銭を貸す際に、Cが保証人になっていれば、仮にBが、Aにお金を返せなくなった(返さない)場合に、CがBの代わりに返済しなければならない義務を負うことになります。
1、保証契約
保証債務は、債権者と保証人との間での契約(保証契約)のみによって成立します。
※主たる債務者と保証人との契約(保証委託契約)は必ずしも必要ではありません。
※保証契約は主たる債務者の意思に反して締結することも可能です。
2、保証債務の範囲
保証債務には、主たる債務に従たるもの(利息・違約金・損害賠償等)も含まれます。
保証人は保証債務についてのみ、違約金・損害賠償の額を定めることができます。
3,保証人の資格
主たる債務者が保証人を立てる義務を負う場合に、保証人は、・行為能力者であり、且つ・弁済の資力を有する者でなければなりません。
保証人が上記2つの条件を欠くに至った場合に、債権者はこの2つの条件を満たす者に、保証人を変更するように求めることができます。
但し、これは債権者が保証人を指定していた場合は、該当しません。
4,保証債務の性質
保証債務の性質には下記の3つがあります。
(1)附従性
(ア)主たる債務が成立していない場合には、保証債務も成立(存在)しません。
(イ)主たる債務が消滅すると、それに伴って保証債務も消滅します。
(ウ)主たる債務の内容が軽くなると、それに伴って保証債務も軽くなります。
(エ)保証債務の内容が主たる債務よりも重い場合は、保証債務は主たる債務の限度内のみで成立します。
(オ)主たる債務者について生じた事由の効力は、原則として保証人にも及びます。
(カ)主たる債務の消滅時効の中断は、保証人にもその効力が及びます。
(2)随伴性
主たる債務が移転しますとそれに伴って保証債務も移転し、保証人は新債権者に対して保証債務を負うことになります。
例えば、AがBに100万円のお金を貸した際に、Cが保証人になっていた場合に、AがDにこの債権を譲渡したとします。
以後はDがBに対してお金を請求していくことになります。
もしBの返済が滞った場合に困るのはDになります。
保証人の地位もAのための保証人からDのための保証人となることです。
(3)抗弁権の援用
保証人は、主たる債務者の有する抗弁権を援用することができます。
例えば、主たる債務者が債権者に対して債権(反対債権)を有する場合に、保証人は債権者に対して、主たる債務者の反対債権による相殺を主張することができます。
(4)補充性
・催告の抗弁権
債権者が保証人に債務の履行を請求した際、保証人は、先ず主たる債務者に催告すべき旨を請求することができます。
・検索の抗弁権
債権者が主たる債務者に催告をした後でも、保証人が、・主たる債務者に弁済の資力があり、且つ、・主たる債務者に弁済が容易にできることを証明した場合、債権者は先ず主たる債務者の財産について執行(差押え等)をしなければなりません。
(5)分別の利益
保証人が数名いる場合に、各保証人は主たる債務の額を保証人の頭数で割った額についてのみ保証債務を負担します。
例えば、Aの600万円の保証人としてBCDがなっている場合に、BCDの負担部分は各200万円ということになります。
(6)求償権
保証債務を履行した保証人は、主たる債務者に求償することができ、他の保証人に対しても、本来の自己負担分を越えて弁済した部分についても求償することができます。
例えば、AがBに1,000万円のお金を貸す際に、CがBの保証人になっていた場合、CがBの代わりに弁済した額をBに対して求償できるということです。
(7)連帯保証
連帯保証とは、保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担するものです。
※連帯保証は、通常の保証とは明らかに違います。
通常の保証債務との相違点
・補充性がありません
・連帯保証人の一人について生じた事由が、主たる債務者に対しても効力が及ぶ場合があります
・共同保証の場合に分別の利益がありません
連帯保証と連帯債務の関係
連帯保証人に生じた事由は、履行・相殺のほかに、履行の請求・混同・更改についても主たる債務者に対して効力が生じます。
不動産に関する物権の変動の対抗要件
「問」 ○か×か?
A所有の土地の所有権をBが時効取得した場合についての次の記述中、判例の趣旨に照らし正しいか否か。
Bの取得時効が完成した後、登記をしない間にAが死亡し、Aの相続人Cが相続登記をしたときは、Bは、Cに対し、時効により所有権を取得したことを対抗することができない。
A所有の土地の所有権をBが時効取得した場合についての次の記述中、判例の趣旨に照らし正しいか否か。
Bの取得時効が完成した後、登記をしない間にAが死亡し、Aの相続人Cが相続登記をしたときは、Bは、Cに対し、時効により所有権を取得したことを対抗することができない。
「解答」 × です。
CはAの包括承継人になりますので、Aの全ての権利義務を承継しており、第177条の第三者(登記をしなければ対抗することのできない第三者)には該当しません。
第177条 (不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成16年法律第123号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
たとえCが相続登記をしていたとしても、時効取得したBは、Cに対して登記なくして自己が所有権を取得したことを主張することができます。
時効により消滅した債権を自働債権とする相殺
「問」 ○か×か?
時効によって消滅した債権を、自働債権として相殺することはできない。
時効によって消滅した債権を、自働債権として相殺することはできない。
「解答」 × です。
※自働債権とは、相殺の意思表示をする人の持っている債権を指し、受働債権とは、相殺の意思表示を受ける人の持っている債権を指します。
相殺ができる状態(相殺適状)になっているにも関わらず、当事者が相殺の意思表示をしないでいるうちに、一方の債権が時効により消滅してしまった場合には、もはや相殺はできなくなるのかということですが、これは民法第508条に規定があります。
第508条 (時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)
時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。
※時効によって消滅した債権が、その消滅以前に相殺敵状であった場合においては、消滅後もその債権者は相殺をすることができるとしています。
相殺適状の状態になれば、通常当事者は相殺されたものと考えますので、時効の中断をすることはありません。
その後、相殺の意思表示をしないまま、消滅時効が完成してしまった場合でも、通常相殺されたものと考える当事者の信頼を保護するために、例外的に相殺することができるとしました。
日本国憲法
「問」 次の文章は、日本国憲法の条文である。最も適当な語句を(1)に5字、(2)に5字記入しなさい。
第十一条
国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない【(1)】として、現在及び将来の国民に与へられる。
第十二条
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に【(2)】のためにこれを利用する責任を負ふ。
第十一条
国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない【(1)】として、現在及び将来の国民に与へられる。
第十二条
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に【(2)】のためにこれを利用する責任を負ふ。
「解答」 (1)永久の権利 (2)公共の福祉
解除の効果
「問」 ○か×か?
甲から乙、乙から丙に土地が売却され、丙に所有権移転の登記がされている場合、甲は、乙の代金不払を理由として契約を解除したとしても、丙に土地の引渡しを請求することができない。
甲から乙、乙から丙に土地が売却され、丙に所有権移転の登記がされている場合、甲は、乙の代金不払を理由として契約を解除したとしても、丙に土地の引渡しを請求することができない。
「解答」 ○ です。
甲乙間の売買契約自体は、買主乙の代金の支払いがなされないことを理由として解除することができます。
そして、乙が売買の目的物である土地の所有者であれば、甲は当該土地の所有権を取り戻すことができます。
しかし問題では、すでに当該土地の所有者は丙に移転しています。
この丙が甲乙間の事情を知った上で取引に入った悪意ある者であれば、甲の解除により、丙から土地を取り戻せますが、善意の第三者に対してはできません。
契約の解除は、第三者の権利を害することができないということになります。
第545条 (解除の効果)
1項
当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
2項
前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
3項
解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。
この条文における「第三者」とは、解除前に、解除の対象となる給付物について、新たに権利を取得し、更に対抗要件を具備した者をいいます。
丙は、対抗要件である所有権の移転登記を受けていますので、この条文の「第三者」に該当します。
丙は、甲の解除に対して保護を受けることができる者となりますので、甲は丙に当該土地の引渡しを求めることはできません。
買戻し
「問」 ○か×か?
売主は、買戻しの期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることはできない。
売主は、買戻しの期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることはできない。
「解答」 ○ です。
売主は買い戻し期間内に売買代金と契約費用を提供しなければ、買戻しをすることができません。
第583条 (買戻しの実行)
1項
売主は、第580条に規定する期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることができない。
2項
買主又は転得者が不動産について費用を支出したときは、売主は、第196条の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、有益費については、裁判所は、売主の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。
※買主は、売主の買戻しにあたり、この2つ以外の費用などは原則として請求できないことになっています。
これは、買主がその地位の有利さを利用して、暴利をむさぼることを禁止するためです。
この例外としては、買主が負担した保存費・必要費があります。これらの金額は償還する必要があります。
ただし、買主が果実を取得した場合には、通常の必要費は償還請求できません。
第196条 (占有者による費用の償還請求)
1項
占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる。ただし、占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は、占有者の負担に帰する。
2項
占有者が占有物の改良のために支出した金額その他の有益費については、その価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができる。ただし、悪意の占有者に対しては、裁判所は、回復者の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。
※果実については、原則として代金の利息と相殺することになっています。
抵当権
「問」 ○か×か?
抵当権の目的となっている建物が火災により焼失した場合、その建物について火災保険契約が締結されているときは、保険金が抵当権設定者に支払われた後においても、抵当権者は抵当権の効力をその保険金に及ぼすことができる。
抵当権の目的となっている建物が火災により焼失した場合、その建物について火災保険契約が締結されているときは、保険金が抵当権設定者に支払われた後においても、抵当権者は抵当権の効力をその保険金に及ぼすことができる。
「解答」 × です。
抵当権は、目的物が形を変えて残っている価値の上にも効力が及びますが(このような性質を物上代位性といいます)、抵当権者は、金銭等の払渡し前に差押えをする必要があります。
この手の問題は民法では定番です。
今回の設問は司法書士レベルですが、昨今の行政書士試験でも、この程度の問題の出題が見込まれます。
なんだかんだと言っても現場では区別なく問題に直面しますからね。今後、行政書士の資格を取得しようとするなら、より深い「法」の理解が必要になると思います。
エホバの証人事件
「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に5字、(2)に5字記入しなさい。
信仰上の理由による履修拒否に対して代替措置をとることは、その目的において【(1)】を有し、特定の宗教を援助、【(2)】、促進する効果を有するものということはできず、無宗教者等に圧迫、干渉を加える効果があるともいえないのであって、憲法20条3項に違反するものではない。
信仰上の理由による履修拒否に対して代替措置をとることは、その目的において【(1)】を有し、特定の宗教を援助、【(2)】、促進する効果を有するものということはできず、無宗教者等に圧迫、干渉を加える効果があるともいえないのであって、憲法20条3項に違反するものではない。
「解答」 (1)宗教的意義 (2)助長
エホバの証人事件です。
「解答」 (1)国政 (2)委任
「解答」 × です。
詐欺による取消しは、善意の第三者には対抗することができません。
第96条 (詐欺又は強迫)
1項
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2項
相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3項
前2項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。
詐欺の場合には、騙される方にも落ち度があると考えますので、詐欺の事実を知らない第三者の保護を優先することで、取引の安全性を確保することとしています。
甲は第三者丙に対抗することができません。
「解答」 3 正解です。
1,誤り。
労働契約期間の上限は5年となっています。
(1)弁護士、税理士、社労士、博士、修士(実務経験2年以上)等の高度の専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約
(2)満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約
2,誤り。
解雇制限期間中である以上、労働者の帰責事由があっても、解雇とすることはできません。
使用者としては、解雇制限期間が終了するのを待った上で、即時解雇をすればよいわけです。
3,正しい。
使用者は労働者の請求しない事項については、退職時の証明書に勝手に記載してはいけません。
4,誤り。
このような解雇処分も有効であることが、通達で認められています。
原則として、解雇通告日に正確な予告手当が支払われている必要があるわけですが、それが技術的に困難な場合には、設問のように、いったん概算払いをしておいて、後に精算するという形が認められます。
5,誤り。
就業規則は職場の統一的なルールなわけですから、労働者個々の事情(契約期間、就業場所等)は関係ありません。
要するに、労働契約期間は就業規則の絶対的記載事項ではないわけです。
労働契約期間は契約締結時の絶対的明示事項であり、書面による明示も要求されていることから、就業規則とは別に、書面の交付をしなければならないことになります。
「解答」 ○ です。
手付とは、契約締結の際に、当事者の一方から相手方に交付される金銭その他の有価物をいいます。
手付の種類としては、以下のものがあげられます。
・証約手付:契約を締結した証拠としての手付け(手付けは最低限、この効力を有する。)
・解約手付:契約当事者双方が解除権を留保し、その解除権を行使した場合の損害賠償額となる手付け(民法では、手付けを解約手付と推定している。)
・違約手付:契約を履行しない場合に違約罰として没収されることを予定して交付される手付け
買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄して、売主は手付の倍額を償還して契約の解除をすることができます。
第557条 (手付)
1項
買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
2項
第545条第3項の規定は、前項の場合には、適用しない。
売主側が契約を解除しようとしていますので、手付の倍額を償還することになりますが、この場合には、単に買主側に口頭で手付の倍額を償還する旨を告げて、その受領を催告するだけでは足りず、買主に現実の提供をすることが必要であると判例はしています。(最判H6.3.22)
エホバの証人事件です。
国事に関する行為
「問」 次の文章は、日本国憲法の条文です。最も適当な語句を(1)に2字、(2)に2字記入しなさい。
第四条
1 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、(1)に関する権能を有しない。
2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を(2)することができる。
第四条
1 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、(1)に関する権能を有しない。
2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を(2)することができる。
「解答」 (1)国政 (2)委任
詐欺又は強迫
「問」 ○か×か?
甲は、乙の詐欺により、甲所有の土地を乙に売り渡し、乙は、その土地を詐欺の事実を知らない丙に転売して、それぞれその旨の登記を経由した。
その後、甲は、甲・乙間の売買契約を取り消した。この場合、甲は丙に対してその所有権を対抗し得る。
甲は、乙の詐欺により、甲所有の土地を乙に売り渡し、乙は、その土地を詐欺の事実を知らない丙に転売して、それぞれその旨の登記を経由した。
その後、甲は、甲・乙間の売買契約を取り消した。この場合、甲は丙に対してその所有権を対抗し得る。
「解答」 × です。
詐欺による取消しは、善意の第三者には対抗することができません。
第96条 (詐欺又は強迫)
1項
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2項
相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3項
前2項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。
詐欺の場合には、騙される方にも落ち度があると考えますので、詐欺の事実を知らない第三者の保護を優先することで、取引の安全性を確保することとしています。
甲は第三者丙に対抗することができません。
労働契約
「問」 労働契約等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 事業の拡大のための業務であって一定の期間内に完了することが予定されているものに、税理士として新たに就く者(60歳以上の者を除く)との間に締結される労働契約の期間については、一定の要件を満たした場合には、3年を上限とすることができる。
2 解雇制限の適用を受ける労働者であっても、当該解雇制限期間中に当該労働者の責めに帰すべき重大な過失等が判明した場合には、使用者は、その者を解雇することができる。
3 解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に退職時の証明書を請求した場合には、使用者は、法22条2項の規定により、解雇の理由を当該証明書に記載してはならず、解雇の事実のみを当該証明書に記載する義務がある。
4 多人数の労働者を一時に即時解雇する場合において、正確な解雇予告手当を解雇の通告と同時に支払うことが困難なときに、解雇の通告日に概算額を支払い、かつ、概算額が精算額より不足するときはその後速やかに残余の不足額を支払うこととして即時解雇の通告をしても、当該解雇は無効である。
5 労働契約の期間に関する事項については、使用者が労働契約の締結に際し、それが明らかとなる書面の交付により明示しなければならないとされているが、当該事項については、就業規則の絶対的必要記載事項とされているため、使用者が労働契約の締結に際し、就業規則を交付する場合には、労働契約の期間に関する事項については、就業規則の交付とは別に書面を交付する必要はない。
1 事業の拡大のための業務であって一定の期間内に完了することが予定されているものに、税理士として新たに就く者(60歳以上の者を除く)との間に締結される労働契約の期間については、一定の要件を満たした場合には、3年を上限とすることができる。
2 解雇制限の適用を受ける労働者であっても、当該解雇制限期間中に当該労働者の責めに帰すべき重大な過失等が判明した場合には、使用者は、その者を解雇することができる。
3 解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に退職時の証明書を請求した場合には、使用者は、法22条2項の規定により、解雇の理由を当該証明書に記載してはならず、解雇の事実のみを当該証明書に記載する義務がある。
4 多人数の労働者を一時に即時解雇する場合において、正確な解雇予告手当を解雇の通告と同時に支払うことが困難なときに、解雇の通告日に概算額を支払い、かつ、概算額が精算額より不足するときはその後速やかに残余の不足額を支払うこととして即時解雇の通告をしても、当該解雇は無効である。
5 労働契約の期間に関する事項については、使用者が労働契約の締結に際し、それが明らかとなる書面の交付により明示しなければならないとされているが、当該事項については、就業規則の絶対的必要記載事項とされているため、使用者が労働契約の締結に際し、就業規則を交付する場合には、労働契約の期間に関する事項については、就業規則の交付とは別に書面を交付する必要はない。
「解答」 3 正解です。
1,誤り。
労働契約期間の上限は5年となっています。
(1)弁護士、税理士、社労士、博士、修士(実務経験2年以上)等の高度の専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約
(2)満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約
2,誤り。
解雇制限期間中である以上、労働者の帰責事由があっても、解雇とすることはできません。
使用者としては、解雇制限期間が終了するのを待った上で、即時解雇をすればよいわけです。
3,正しい。
使用者は労働者の請求しない事項については、退職時の証明書に勝手に記載してはいけません。
4,誤り。
このような解雇処分も有効であることが、通達で認められています。
原則として、解雇通告日に正確な予告手当が支払われている必要があるわけですが、それが技術的に困難な場合には、設問のように、いったん概算払いをしておいて、後に精算するという形が認められます。
5,誤り。
就業規則は職場の統一的なルールなわけですから、労働者個々の事情(契約期間、就業場所等)は関係ありません。
要するに、労働契約期間は就業規則の絶対的記載事項ではないわけです。
労働契約期間は契約締結時の絶対的明示事項であり、書面による明示も要求されていることから、就業規則とは別に、書面の交付をしなければならないことになります。
手付
「問」 ○か×か?
解約手付けが授受された売買契約において、売主が売買契約を解除するには、買主に対し、手付けの倍額を償還する旨を告げてその受領を催告するのみでは足りず、その現実の提供をしなければならない。
解約手付けが授受された売買契約において、売主が売買契約を解除するには、買主に対し、手付けの倍額を償還する旨を告げてその受領を催告するのみでは足りず、その現実の提供をしなければならない。
「解答」 ○ です。
手付とは、契約締結の際に、当事者の一方から相手方に交付される金銭その他の有価物をいいます。
手付の種類としては、以下のものがあげられます。
・証約手付:契約を締結した証拠としての手付け(手付けは最低限、この効力を有する。)
・解約手付:契約当事者双方が解除権を留保し、その解除権を行使した場合の損害賠償額となる手付け(民法では、手付けを解約手付と推定している。)
・違約手付:契約を履行しない場合に違約罰として没収されることを予定して交付される手付け
買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄して、売主は手付の倍額を償還して契約の解除をすることができます。
第557条 (手付)
1項
買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
2項
第545条第3項の規定は、前項の場合には、適用しない。
売主側が契約を解除しようとしていますので、手付の倍額を償還することになりますが、この場合には、単に買主側に口頭で手付の倍額を償還する旨を告げて、その受領を催告するだけでは足りず、買主に現実の提供をすることが必要であると判例はしています。(最判H6.3.22)
買戻しの特約の対抗力
「問」 ○か×か?
買戻しの特約を第三者に対抗するには、売買契約と同時にその特約を登記しなければならない。
買戻しの特約を第三者に対抗するには、売買契約と同時にその特約を登記しなければならない。
「解答」 ○ です。
買戻しとは、売買契約と同時にする買戻し特約(契約)によって、後日、売主が売買代金と契約費用を買主に返還することで、当該売買契約を解除し、売主が当該不動産の所有権を買い戻すことができるようにすることをいいます。
不動産を担保にお金を借りる手段の一つです。
※この特約を第三者に対抗するためには、売買契約と同時にこの特約を登記することが必要となります。
第581条 (買戻しの特約の対抗力)
1項
売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対しても、その効力を生ずる。
2項
登記をした賃借人の権利は、その残存期間中1年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。
買戻しとは、売買契約と同時にする買戻し特約(契約)によって、後日、売主が売買代金と契約費用を買主に返還することで、当該売買契約を解除し、売主が当該不動産の所有権を買い戻すことができるようにすることをいいます。
不動産を担保にお金を借りる手段の一つです。
※この特約を第三者に対抗するためには、売買契約と同時にこの特約を登記することが必要となります。
第581条 (買戻しの特約の対抗力)
1項
売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対しても、その効力を生ずる。
2項
登記をした賃借人の権利は、その残存期間中1年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。
公選法
選挙期間中のHP書き換え、総務省「公選法に違反」
総務省選挙部は2日、選挙期間中のホームページ(HP)の開設・書き換えが公職選挙法に違反するとの解釈に変更はないとの見解をまとめ、民主党に文書で提示した。
また、総務省は同日、民主党の指摘を受け、一部のHPを更新していた自民党に対しても、「公選法に抵触する恐れが強い」と連絡した。
民主党は8月30日に岡田代表の第一声などを党のHPに載せ、総務省から「許可された文書・図画以外の頒布を禁じた公選法に抵触する恐れが強い」との指摘を受けていた。
これに対し、同党は「選挙関係の記事は4月の衆院統一補選の際も掲載したが、指摘・指導はなかった」と反論し、1日に公選法の解釈を問う公開質問状を同省に出していた。
毎日新聞より
「解答」 × です。
詐欺・強迫というのは、日常で使われている意味とほとんど同じです。
第96条 (詐欺又は強迫)
1項
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2項
相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3項
前2項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。
表示に対する内心的効果意思の欠缺する意思表示である、心裡留保、虚偽表示、錯誤の3つとは異なります。
※詐欺・強迫については、無効ではなく、取消うべき行為となります。
「解答」 5 です。
1.× 憲法第11条には、「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。」
2.× 11条、「この憲法が『国民』に保障する基本的人権は、侵すことのできない「永久」の権利として、現在及び「将来」の人民に与えられる。」
3.× 憲法第12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」
4.× 憲法第13条「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
5.○ 憲法第13条。
こういったパターンの出題は多いです。いくら憲法を読み込み暗記していても、設問の文章をよく読むという基本を忘れては「ひっかけ」にかかってしまいます。
今の時期はとにかく過去問をこなしていると思いますが、「あわてず」、「急ぐ」練習を引き続き繰り返しましょう。
総務省選挙部は2日、選挙期間中のホームページ(HP)の開設・書き換えが公職選挙法に違反するとの解釈に変更はないとの見解をまとめ、民主党に文書で提示した。
また、総務省は同日、民主党の指摘を受け、一部のHPを更新していた自民党に対しても、「公選法に抵触する恐れが強い」と連絡した。
民主党は8月30日に岡田代表の第一声などを党のHPに載せ、総務省から「許可された文書・図画以外の頒布を禁じた公選法に抵触する恐れが強い」との指摘を受けていた。
これに対し、同党は「選挙関係の記事は4月の衆院統一補選の際も掲載したが、指摘・指導はなかった」と反論し、1日に公選法の解釈を問う公開質問状を同省に出していた。
毎日新聞より
詐欺又は強迫
「問」 ○か×か?
詐欺及び強迫による意思表示は、心裡留保、虚偽表示および錯誤と同様に、表示に対する内心的効果意思の欠缺する意思表示である。
詐欺及び強迫による意思表示は、心裡留保、虚偽表示および錯誤と同様に、表示に対する内心的効果意思の欠缺する意思表示である。
「解答」 × です。
詐欺・強迫というのは、日常で使われている意味とほとんど同じです。
第96条 (詐欺又は強迫)
1項
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2項
相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3項
前2項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。
表示に対する内心的効果意思の欠缺する意思表示である、心裡留保、虚偽表示、錯誤の3つとは異なります。
※詐欺・強迫については、無効ではなく、取消うべき行為となります。
基本的人権
「問」 憲法に規定されている基本的人権に関する次の記述のうち、憲法の記述と合致するものはどれか。
1 人民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。
2 この憲法が人民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永遠の権利として、現在及び未来の人民に与えられる。
3 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の普段の努力によって、これを保持しなければならない。
4 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、法律に反しない限り、最大の尊重を必要とする。
5 すべて国民は、個人として尊重される。
1 人民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。
2 この憲法が人民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永遠の権利として、現在及び未来の人民に与えられる。
3 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の普段の努力によって、これを保持しなければならない。
4 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、法律に反しない限り、最大の尊重を必要とする。
5 すべて国民は、個人として尊重される。
「解答」 5 です。
1.× 憲法第11条には、「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。」
2.× 11条、「この憲法が『国民』に保障する基本的人権は、侵すことのできない「永久」の権利として、現在及び「将来」の人民に与えられる。」
3.× 憲法第12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」
4.× 憲法第13条「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
5.○ 憲法第13条。
こういったパターンの出題は多いです。いくら憲法を読み込み暗記していても、設問の文章をよく読むという基本を忘れては「ひっかけ」にかかってしまいます。
今の時期はとにかく過去問をこなしていると思いますが、「あわてず」、「急ぐ」練習を引き続き繰り返しましょう。
遺留分の放棄
「問」 ○か×か?
相続の開始前の遺留分の放棄は、その旨を家庭裁判所に申述することによってその効力を生じる。
相続の開始前の遺留分の放棄は、その旨を家庭裁判所に申述することによってその効力を生じる。
「解答」 × です。
相続開始前の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生じます。
第1043条 (遺留分の放棄)
1項
相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
2項
共同相続人の1人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ばさない。
よって、家庭裁判所にその旨を「申述」するだけではダメで、その申述をして、許可を受けて初めて効力が発生します。
※相続開始前の相続の放棄は、たとえ家庭裁判所の許可を得て行おうとしても、できません。
※相続開始後の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けなくても、自由にできます。
相続開始前の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生じます。
第1043条 (遺留分の放棄)
1項
相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
2項
共同相続人の1人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ばさない。
よって、家庭裁判所にその旨を「申述」するだけではダメで、その申述をして、許可を受けて初めて効力が発生します。
※相続開始前の相続の放棄は、たとえ家庭裁判所の許可を得て行おうとしても、できません。
※相続開始後の遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けなくても、自由にできます。
