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■ 消費生活関連法 各法規を覚えよう!


保佐人の同意

「問」 ○か×か?


被保佐人が保佐人の同意を得ないで債務の承認をした場合であっても、時効の中断の効力を生ずる。




「解答」 ○ です。


被保佐人が保佐人の同意を得なければならない行為は、第12条に掲げられています。

債務の承認についてですが、これは、すでに存在している債務について、現在も存在する旨の承認ですので、新たな借財や保証というものではありません。
この債務の承認については、保佐人の同意は不要です。
(大判T7.10.9)



第12条(被保佐人及び保佐人)

保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。



第13条(保佐人の同意を要する行為等)

1項
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
1.元本を領収し、又は利用すること。
2.借財又は保証をすること。
3.不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
4.訴訟行為をすること。
5.贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成15年法律第138号)第2条第1項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
6.相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
7.贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
8.新築、改築、増築又は大修繕をすること。
9.第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。





特別受益

「問」 ○か×か?


特別受益となる贈与の価額が、受贈者の法定又は指定相続分の価額を超えるときであっても、受贈者はその超えた価額を返還する必要はない。




「解答」 ○ です。


特別受益がある場合には、その分を相続財産に加えたうえで、共同相続人間で分配されることになります。
(ただし遺贈については、相続財産から分離していないので、加えることはしません。)

特別受益者は、自分の相続分から、特別受益分を差し引いた部分を相続することになります。
こうすれば、一度受けた贈与部分を返還することはありませんし、他の相続人に対しても平等になります。

問題なのは、特別受益者の相続分以上に、特別受益を得ていた場合には、差額を戻す(つまり、他の共同相続人に差額を支払う)ことになるのかという点です。

これについては条文に規定がありませんが、特にそこまですることはないとされています。

たとえ相続分よりも多い贈与がなされていたとしても、それは被相続人の意思であり、その意思を尊重すべきであるということです。






日産自動車事件

「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に4字、(2)に3字記入しなさい。


【(1)】中にある女子の定年年齢を男子より低く定めた部分は、専ら女子であることのみを理由として差別したことに帰着するものであり、性別のみによる【(2)】な差別を定めたものとして民法90条の規定により無効であると解するのが相当である。




「解答」  (1)就業規則  (2)不合理


有名判例の日産自動車事件です。





遺産の分割

「問」 ○か×か?


遺言により、遺産の分割が禁止されている場合であっても、共同相続人の全員の合意があれば、遺言執行者の意向に関わりなく禁止期間内に分割をすることができる。





「解答」 × です。

被相続人の最終意思を尊重しようということですから、たとえ共同相続人全員が同意しても、分割禁止期間内は、遺産分割をすることはできません。

※遺言執行者とは、相続人の代理人となって、遺言の内容を実現する人のことで、被相続人が定めることができます。
(第1006条)

遺言執行者がいる場合は、この者が相続財産の処分をすることになりますので、共同相続人は、勝手に遺産分割をしたりすることができなくなります。
(第1013条)

よって、遺言執行者の意向を無視することもできないことになりますし、例え遺言執行者が承諾したとしても、遺言書の内容に相反することはできません。





消費者保護基本法

「問」 消費者保護基本法に関する以下の記述のうち、誤っているものを選択しなさい。



1,国は、商品及び役務の価格等について公正かつ自由な競争を不当に制限する行為を規制するために、必要な施策を講ずるとともに、国民の消費生活において重要度の高い商品及び役務の価格等であってその形成につき決定、認可その他の国の措置が必要とされるものについては、これらの措置を講ずるにあたり、消費者に与える影響を十分に考慮するよう努めるものとする。



2,国は、消費者の保護に関する施策の実効を確保するため商品の試験、検査等を行う施設を整備するとともに、必要に応じて試験、検査等の結果を公表する等必要な施策を講ずるものとする。



3,事業者は、消費者との間の取引に関して生じた苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制の整備等に努めなければならない。



4,市町村(特別区を含む)は、事業者と消費者との間の取引に関して生じた苦情の処理のあっせんをしなければならない。



5,消費者の保護に関する基本的な施策の企画に関して審議し、及びその施策の実施を推進する事務を行う消費者保護会議を内閣府に置く。




「解答」 4 誤りです。


市町村(特別区を含む)は、事業者と消費者との間の取引に関して生じた苦情の処理のあっせん等に努めなければなりません。

「努力義務」です。





遺産の分割を禁止

「問」 ○か×か?


被相続人の遺言により遺産の分割を禁止する場合は、全部又は特定の遺産についてすることができる。




「解答」 ○ です。


被相続人は、遺言で、以下の3つについて定めることができるとされています。

第908条 (遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)

被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

1.分割の方法の指定  2.分割の方法の第三者への委託  3.分割の禁止


このうち、分割の禁止については、相続開始の日から5年を超えない期間に限って認められています。

この分割の禁止については、相続財産の全部についてでも構いませんし、一部の相続財産のみについてでも構いません。

これは、被相続人の最終意思を尊重するためです。





単純承認

「問」 ○か×か?


相続人が相続財産である建物の賃借人に対し賃料の支払いを求めたときは、単純承認をしたものと見なされる。




「解答」 ○ です。


単純承認をしたものと見なされる行為については、第921条に、法定単純承認として定められています。

1.相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき

2.相続人が、第915条第1項の期間内に限定承認又は放棄をしなかったとき

3.限定承認又は放棄をした後でも、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを財産目録中に記載しなかったとき

この問題文の賃料の支払いを求める行為は、いわゆる債権の取り立て・収受行為であり、これは処分行為のひとつとされています。
(最判S37.6.21)





行政団体(行政主体)

「問」 次のうち独立の行政団体(行政主体)といえないものはどれか。
    (地方公務員試験上級〔1990年〕)


1、行政区。

2、東京特別区。

3、市町村。

4、財産区。

5、一部事務組合。




「解答」 

1、行政主体とはいえない。政令指定都市には行政区がおかれる(地自法252条ノ20)が、これは単なる行政区画に過ぎない。


行政上の「権利・義務の帰属点」行政主体という。行政主体の一番の代表例は「国」である。なお権利・義務の帰属点といっても、国そのものが権利を行使するということはありえないので、行政主体に変わる意思決定機関として「行政機関」がある(各省大臣など)。





形成権説

「問」 ○か×か?


遺留分減殺請求は、受遺者又は受贈者に対する意思表示によってすれば足り、必ずしも裁判上の請求によることを要しない。




「解答」  ○ です。


遺留分の減殺請求によって遺留分を侵害している処分行為はその効力を失い、目的物上の権利は、当然に遺留分権利者に帰属することになる旨の判例・通説があります。

これを、一般に「形成権説」と呼んでいます。

「形成権」とは、権利者の一方的な意思表示により法律関係を変動させることができる権利をいいます。

形成権説に立ちますと、権利を行使すれば、裁判所の関与なくして、当然にその権利が認められるということになります。





寄与分

「問」 ○か×か?


寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した額を超えることができない。




「解答」  ○ です。


寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から、遺贈の価額を控除した額を超えることができません。
(第904条の2第3項)

遺贈は、被相続人の意思ですので、遺産分割協議に優先しますし、寄与分にも優先するためです。


第904条の2 

1項
共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。

2項 
前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。

3項 
寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。

4項 
第2項の請求は、第907条第2項の規定による請求があった場合又は第910条に規定する場合にすることができる。





昭和女子大事件

「問」 次の文章は、ある裁判所の判旨である。最も適当な語句を(1)に3字、(2)に2字記入しなさい。


大学は、教育と研究のための公共施設であり、特に私立大学は、その独自性により社会通念に照らして【(1)】とみられる範囲で、学生の政治活動に対してかなり広範な規律を及ぼしても、直ちに社会通念上、不合理な制限であるということはできない。

学生に対する懲戒処分は、懲戒権者の【(2)】の範囲内にある。




「解答」   (1)合理的 (2)裁量

これは、昭和女子大事件に関する判例です。

大学生が外部政治団体に加入申し込みをしていたところ、大学側が当該団体からの離脱を求めた。

これに対して学生がマスコミに大学の対応を公表するなどして対決姿勢を明らかにしたため、大学側は学則「学校の秩序を乱し、その他学生としての本分に反した」にあたるとして退学処分に処した事件。


「自由権的基本権の保障規定は、・・・、私人相互間の関係について当然に適用ないし類推適用されるものではない」ことは最高裁判例「三菱樹脂事件」の示すところである
「大学は、国公立であると私立であるとを問わず・・・その設置目的を達成するために必要な事項を学則などにより一方的に制定し、これによって在学する学生を規律する包括的権能を有する。・・・とくに私立学校においては、建学の精神に基づく独自の伝統ないし校風と教育方針とによって社会的存在意義が認められ学生も」そのような校風や教育方針などのもとで教育を受けることを希望して入学すると考えられるので、「学生の政治的活動につきかなり広範な規律を及ぼすこととしても、これをもって直ちに社会通念上学生の自由に対する不合理な制限であるということはできない」





相続分

「問」 ○か×か?


被相続人に配偶者がなく、実父母及び弟2名がある場合における実母の相続分は、2分の1である。




「解答」 ○ です。

相続人の順位としては、子が第1順位ですが、子がいなければ、第2順位の直系尊属が相続人となります。

配偶者は、いれば必ず相続人となります。

この問題では、子と配偶者がいませんので、直系尊属たる父母が相続人となります。

そして、この場合には、第3順位の兄弟姉妹には、相続権は発生しません。

よって、実父母が、各々2分の1ずつを相続するということになります。


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