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 執行機関 (長、行政委員会)

[ 要点 ]

◆普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその管理に属する行政庁に委任することができる。

◆普通地方公共団体の長は、条例で、都道府県にあっては支庁及び地方事務所、市町村にあっては支所又は出張所を設けることができる。

◆都道府県には、公安委員会を置かなければならない。

◆市町村には、固定資産評価審査委員会を置かなければならない。

◆都道府県には、地方労働委員会を置かなければならない。

◆都道府県には、収用委員会を置かなければならない。

◆市町村には、農業委員会を置かなければならない。




長の権限の代理・委任

権限の代理

1、法定代理→長に事故があるとき、又は長が欠けたときは、副知事又は助役がその職務を代理する。この場合において、副知事又は助役が2人以上あるときは、あらかじめ当該普通地方公共団体の長が定めた順序、又は、その定めがないときには年齢の多少により、年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、その職務を代理する。

2、授権代理→長は、その権限に属する事務の一部を当該普通地方公共団体吏員をして臨時に代理させることができる。


権限の人委任

・その権限に属する事務の一部を当該普通地方公共団体の吏員、その管理に属する行政庁に委任することが出来る。

・その権限に属する事務の一部を、当該普通地方公共団体の委員会又は委員と協議して、普通地方公共団体の委員会、委員会の委員長、委員もしくはこれらの執行機関の事務を補助する職員もしくはこれらの執行機関に属する機関の職員に委任することができる。



執行機関 (長、行政委員会)


行政委員会

都道府県にも市町村にも置かなくてはならないもの

・教育委員会…学校その他の教育機関の管理や職員の任免をする権限を持つ。

・選挙管理委員会…選挙に関する事務及びこれに関係のある事務を管理する権限を持つ。

・人事委員会又は公平委員会…人事委員会は人事行政に関する調査、職員の競争試験等の事務の処理や職員の勤務条件に関する措置の要求の審査等総合的な人事行政機関である。

 …公平委員会は、人事委員会を置かない場合に職員の勤務条件に関する措置の要求及び職員に対する不利益処分を審査する権限のみを有する。

・監査委員…財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の管理を監査する。


都道府県に置かれるもの

・公安委員会…都道府県警察を管理する。

・地方労働委員会…労働組合の資格審査や不当労働行為の審査等を行う。

・収用委員会…土地収用法による土地の収用の裁決等を行う。

・海区漁業調整委員会…水産動植物の養殖保護や漁場使用の紛争解決。

・内水面漁場管理む委員会…都道府県の区域内水面における水産動植物の採捕、増殖に関する権限を有する。


市町村に置かれるもの

・農業委員会…農地等の利用関係の調整等。

・固定資産評価審査委員会…固定資産課税台帳に登録された事項に関する不服の審査決定権を持つ。



1、執行機関

普通地方公共団体の執行機関は、長と行政委員会があり、複数の機関によって活動がなされており、長への権力集中の防止などを目的としている。

さらに、執行機関にはその附属機関として、法律又は条例の定めるところにより、自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会そのほか調停、審査、諮問、調査のための機関を置くことが可能である。

また、その権限に属する事務を補助するために補助機関が置かれている。

長の補助機関としては副知事、助役、出納帳、収入役、専門委員がおり、委員会及び委員には各関係法令に個別に定められている。


2、長

(1)長の地位

地方公共団体の長として、都道府県には知事、市町村には市町村長が置かれている。任期は4年となっており、議会の不信任議決、解職の直接請求等によって失職する。

長は、国会議員、議会の議員、常勤の議員との兼職が禁じられており、そのほかにも行政委員会の委員もできない。

(2)長の権限

長は、当該地方公共団体を統轄し、これを代表する。(統轄代表権)とともに、その執行機関として以下のような事務を、管理執行する地位にある。

長は議会と異なり、その権限の範囲が限定されておらず、当該地方公共団体の首長(大統領)であるので、事務全般について代表権を持っているが、地方自治法149条におおむねの事務の範囲が規定してあるが、特に法律又は制令により他の執行機関の権限とされている事務を除いた事務は、全て長が管理執行することとなる。

1、統轄代表権の例

a、外部代表権
b、議案の提出権
c、予算の調整・執行権

2、管理執行権の例

a、規則制定権
b、職員の任免権
c、管理に属する行政庁の処分の取り消し・停止権


(3)長の権限の代理・委任

長に事故があるとき、又は長が欠けたときは、副知事又は助役がその職務を代理する。この場合において、副知事又は助役が2人以上あるときは、あらかじめ当該地方公共団体の長が定めた順序、又はその定めがないときは席次の上下により、席次の上下が明らかでないときには年齢の多少により、年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、その職務を代理する。

長は、その権限に属する事務の一部を当該地方公共団体の吏員に委任し、又はこれを臨時に代理させることができる。


(4)支庁・地方事務所等の設置

長は、その権限に属する事務を分掌させるため、条例で、必要な地に、都道府県にあっては支庁及び地方事務所、市町村にあっては支所又は出張所を設けることができる。


3、行政委員会

行政委員会は、数人の委員によって構成される合議制の執行機関を言う。長の管理下におかれるが、中立性や専門性などを確保するために、その事務については、長の指揮監督を受けず、その権限に属する事務に関して規則その他の規程を定めることができる。

現在、地方公共団体において設置しなければならない委員会は、前回述べたようになっている。

行政委員会は、都道府県・市町村のどちらにも置かなければならないもの、都道府県に置かなければならないもの、市町村に置かなければならないものの3種類がある。




執行機関 2 (長と議会の関係)

[ 要点 ]

◆副知事及び助役は、普通地方公共団体の長が議会の同意を得て選任できる。

◆都道府県に出納長を、市町村に収入役を原則としてそれぞれ1名置く。

◆普通地方公共団体の長は、議長から不信任議決の通知があったときは、その通知を受けた日から10日以内に限り議会を解散することができる。もし長がその期間内に議会を解散しなければ、長は、その職を失う。

 また、長が議会を解散しても、解散後初めて招集された議会において、議員数の3分の2以上の者が出席してその過半数の者の同意で再び不信任の議決があり、議長からその旨の通知があった日にその職を失う。




長の主な補助機関

・ 副知事…長の補佐、代理。1人。(置かないことも条例で定めれば
        可能)、議会の同意が必要。

・ 出納長…会計事務。1人。町村は長又は助役に兼務させることも
        可能。

市町村の補助機関

・ 助役   ・ 収入役


長の不信任議決と議会の解散

□すぐ失職のパターン

1、議会→不信任決議(2/3出席、3/4同意)

2、議長→長に通知

3、長→10日以内に解散しない

4、長→失職(通知を受けた日から10日を経過した日)


□解散後の失職のパターン

1、議会→不信任決議(2/3出席、3/4同意)

2、議長→長に通知

3、長→議会を解散(通知を受けた日から10日以内)

4、議会→再度の不信任決議(2/3出席、過半数の同意)
  (解散後初めて招集された議会で)

5、議長→長に通知

6、長→失職(通知があった日)




執行機関 2 (長と議会の関係)

1、補助機関の解説

長の職務を円滑に行えるようにその補助機関として、地方自治法に、副知事、助役、出納長、収入役、吏員その他の職員、長の委託により調査研究を行う専門委員、事務執行にあたりその前提として必要な事項に関し審査や調査などを行う附属機関などが認められる。

(1)副知事・助役

都道府県には副知事を、市町村には助役を、それぞれ1人置く。ただし、条例でその定数を増加させたり、そもそも置かないことも規定できる。

副知事及び助役は、長が議会の同意を得てこれを選任し、任期は4年である。

副知事及び助役は、普通地方公共団体の長を補佐し、その補助機関たる職員の担任する事務を監督し、別に定めるところにより、普通地方公共団体の長の職務を代理する。


(2)出納長・収入役

都道府県には出納長を、市町村には収入役を、それぞれ1人置く。ただし、町村は、条例で収入役を置かず町村長又は助役をしてその事務を兼掌させることができる。

出納長及び収入役も、長が議会の同意を得てこれを選任し任期も4年である。

出納長及び収入役は、当該普通地方公共団体の現金、有価証券の出納、保管や小切手の振り出しなどの会計事務を司る。


(3)吏員その他の職員

以上の他に、吏員その他の職員を置く。




2、長と議会の関係

長と議会はどちらも住民の代表であるという二次元的な代表制をとっているので、相互に独立していることも大事であるとともに、相互に抑制しながら、その均衡を保つことが大事である。この相互抑制による均衡を図る制度として、以下の制度がある。

(1)長に対する議会の権限

1、長の議案提出に対する議決権
2、事務の管理、議決の執行及び出納の検査権
3、事務に関する調査権
4、副知事・助役・出納長・収入役の選任に対する同意権
5、不信任決議


長の信任決議(議員数の3分の2以上の者が出席し、その4分の3以上の同意が必要)がなされると、議会の議長から長に直ちにその旨の通知がされる。その通知を受けた日から10日以内に長は、議会を解散することが可能である。

長が解散をした場合には、解散後初めて招集された議会で再び不信任の議決がなされ、その旨の通知が議長からあった日において長は職を失うことになる。

長が解散をしない場合には、長の不信任決議の議長の通知を受けた日から10日経過後に職を失う。



(2)議会に対する長の権限

1、再議

2、専決処分

TABLE OF CONTENTS

基礎法学
  法規範
  法の分類
  法の効力
  近代私法の
  基本原則
  自由と制約
  法の解釈
  法令用語

行政書士法
  業務 資格 
  登録 遵守義務
  行政書士会
・連合会
  監督機関 罰則
  総合
憲法
  前文 改正
  最高法規
  国民の権利及
び義務
  国会 内閣 
  司法
 天皇
  財政 地方自治
  総合
  講学概念

地方自治
  事務分類 
  直接請求
  条例及び規則 
  議会
  執行機関 監査
  財務 公の施設 
  地縁団体
 特別地方公共団体

行政法
  行政組織 公物  
  行政立法
  行政行為の種類
  行政行為の附款
  行政行為の瑕疵
  行政行為の取消・撤回
  行政強制 
  行政罰
 
  行政代執行

行政不服審査法
  総合 総則
  手続

行政事件訴訟法
  類型 取消訴訟
  事情判決
  訴えの利益
 
  総合

行政手続法
  総合 
  標準処理期間
  聴聞手続 
  行政指導

国家賠償法
  国家賠償法1条
  国家賠償法2条
  国家賠償法総合
  損失補償


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