センスを磨こう!!と題して、日常でこんな場面に出会ったらどうするか?をテーマにお送り致します。
何度も言うように、法律は「センス」です。
「あぁ、これを知っていたら余分なお金を払う必要もなかったのに。」
「あぁ、対処方法さえ分かっていれば、脅されずにすんだのに。」
などなど、知識があっても使う場面が自分に当てはまらなければ、持っている知識も無駄になってしまいます。
行政書士の勉強をする前に、法律に慣れ親しむためにもどうぞご覧下さい。
〜 契約・売買 〜
◆買い物と契約の成立
日常的な買い物、例えば商店やスーパーで食材や衣料品を買う行為は、売買契約の典型的な例です。
当事者に申込や承諾の意思表示といった意識がなくても、代金と引き替えに品物が引き渡されれば売買契約は成立します。
なお、承諾の意思表示がなされていない場合もありますが、品物を消費したり、使用すれば、その事実をもって承諾したとみなされて、原則、売買契約が成立するものと考えられています。
◆訪問販売で契約を取り消したとき
街頭でのキャッチセールスや業者の事務所以外で結ぶ売買契約を訪問販売といいます。
この訪問販売については、消費者は、原則として契約後8日以内に限って、無条件で申込の撤回や契約の解除ができることになっています。
(特定商取引に関する法律=旧訪問販売法6条)
これをクーリング・オフといいます。
具体的にどんな取引や商品に適用されるかは、同法やその施行令に定められています。
◆消費者が契約を取り消したいとき
一般的に、契約の解除や中途解約は消費者に不利な内容の契約であることは否めないですね。
しかし、消費者契約法により、消費者は業者の不適切な行為で契約した場合は、そのことを知った時から6ヶ月(契約締結から5年間)は無条件で契約を取り消すことができるようになりました。
ここでいう不適切な行為とは、不実の告知、断定的判断の提供、不利益事実の不告知、不退去や監禁により迫られた契約を言います。
◆悪質商法にひっかかったとき
クーリング・オフや中途解約の制度があるものは、慌てる必要は決してありません。
この制度で解約すれば良いだけです。
しかし、この制度が使えない場合、業者が解約などに応じない場合は、「国民生活センター」や「市区町村役場」などで消費者相談を受けるとよいです。
注意点として、いきなり業者と交渉し、もめることは避けるべきでしょう。
なお、業者が威迫したり暴力を振るうような場合は、警察に相談し、必要があれば告訴も検討しましょう。
マスコミの影響でしょうか、こういった場合の警察はあてにならないという風潮や気分がありますが、決してそんなことはありません。
確かに警察は「民事不介入」の大原則・建前がありますが、通常は親身に相談にのってくれ、アドバイスしてくれます。
取れるべき手は全てとる。自分を守ることを最優先に考えて下さい。
◆貸金で担保を取りたいときは
貸金債権の場合の担保には、人的担保と物的担保があります。
人的担保とは、保証人を付けることで、貸金の場合は連帯保証人となるのが一般的です。
また、物的担保には、不動産や有価証券、美術品や自動車などもありますが、火災保険に質権を付けるものもあります。
なお、不動産を担保に取る場合は、その物件に抵当権を設定することも多いですが、抵当権は設定登記をしなければ第三者に対抗することができません。
この点、隙なく注意が必要です。
◆相手が約束を守らないときは
契約が守られないことを「債務不履行」といいます。
この場合、まず契約内容を守るように相手方に履行催促しなければなりません。
相当の期間を過ぎても履行されない場合、契約を解除し、損害が 出ればその賠償を請求できます。
ただし、損害賠償請求しかできない場合もあります。
お、飲食代金は1年、商品小売代金や給料は2年など、契約対象の債権には時効期間があって、その期間が過ぎると原則請求できません。
◆代金を約束手形で受け取った時は
約束手形に、必要な手形要件が正しく記載されているかどうかを、確認する必要があります。(手形法75条)
白地部分(未記載の空欄)を補充すれば、有効な約束手形になるものはそれでいいですが、暦にない振出日や有害的記載があるもの、振出人が会社名で代表取締役の表示が無いものなどは手形自体が無効になります。
なお、不渡りになる場合もあるので、始めての取引の場合は相手の信用調査を十分にする必要があります。
◆金融商品を買うときは
金融商品には、預貯金、信託、保険、有価証券、デリバティブなど様々な種類があります。
金融商品販売法は、知識や情報の乏しい顧客の保護を目的として作られましたが、これにより金融商品販売業者には、商品の有するリスクなど重要事項の説明が義務づけられています。
なお、業者の説明義務違反により顧客に損害が生じた場合には、業者は元本割れの部分について損害賠償請求を負うことになりました。
◆乱暴な貸金取り立てを受けたときは
借金を返さないからといって、脅迫や暴力を使った取り立ては許されません
また、サラ金などの貸金業者は、貸金業規制法により早朝や深夜の電話や訪問、多人数での訪問、大声を上げたり乱暴な言葉を使うこと、さらに勤務先で債務者や保証人の立場を悪くする行為なども禁止されています。
なお、暴力団の取り立ても暴力団対策法で禁止されています。
乱暴な取り立てを受けたら、迷わず、すぐ警察に通報して下さい。
◆借金が返せないときは
親族の援助や給料などの定期収入がある場合は、債権者との話し合いで借金を整理する任意整理がベターでしょう。
また、借金がそれほど多くないときは、裁判所に民事調停を申し立てるのもひとつの手です。
毎年マスコミでは消費者破産○○万件と言いますが、安易な自己破産は避けた方が良いと思います。
例えば、事業主の場合、債権者の同意があれば、自己破産より特定調停や個人民事再生手続きを使うと、事業の継続が可能な場合もあるからです。
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