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 普通地方公共団体の種類と意味

[ 要点 ]

◆特別区は、東京都に設けられる特別地方公共団体である。

◆地方公共団体の組合には、一部事務組合、広域連合、全部事務組合及び役場事務組合の4種類がある。

◆都道府県知事は、公益上必要がある場合においては、関係のある市町村及び特別区に対し、一部事務組合又は広域連合を設けるべきことを勧告することができる。
 




● 地方公共団体の種類

地方公共団体

・ 普通地方公共団体

 都道府県 、 町村 、 市 、 政令指定都市 、 中核市 、 
                    特例市 、 上記以外の市

・ 特別地方公共団体  

 特別区 、 地方公共団体の組合 、 一部事務組合 、 広域連合
                      、 全部事務組合 、 役場事務組合

 財産区 、 地方開発事業団

普通地方公共団体の種類と意味

1、地方公共団体の種類

地方公共団体は、普通地方公共団体と特別地方公共団体に分類される。

2、普通地方公共団体

普通地方公共団体は、一般的・普遍的な地方公共団体のことであり、都道府県と市町村に分類される。

市は、指定都市、中核市、特例市、そしてそれ以外の市の4つにさらに分類される。指定都市は、人口50万以上の市で政令で定められたものをいう。都道府県の事務の一部を処理する権能を認められている。

中核市は、人口30万人以上の市で政令で指定されたものをいう。指定都市ほどではないが、それに準じた事務処理り権能が認められている。特例市は、人口20万人以上の市で、中核市が処理することができる事務のうち、都道府県がその区域にわたり一体的に処理することが特例市が処理することに比べて効率的な事務その他の特例市において処理することが適当でない事務以外の事務で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。

3、特別地方公共団体

特別地方公共団体は、その目的、組織、事務、権能などが普通地方公共団体と異なる特別な性格を持つ地方公共団体であり、特別区(東京都のみ)、地方公共団体の組合、財産区、地方開発事業団の4つの種類が規定されている。

(1) 特別区

東京都23区のことをいう。広域的な行政機関であり、指定都市や中核市と性格は似ているが、権限の一部を都に制限されたり調整されるという意味で異なる性格を持つ。

(2) 地方公共団体の組合

地方公共団体の組合は、地方公共団体がその事務を効率的に進めるために、その一部又は全部を共同で処理するために設立する団体である。

組合は、さらに一部事務組合、全部事務組合、役場事務組合、広域連合の4種類がある。

一部事務組合とは、普通地方公共団体及び特別区が、その一部の事務を共同処理するために設けられるものである。全部事務組合は、町村に限り、その事務の全部を共同処理するための組合である。これにより関係する町村議会や執行機関は消滅する。役場事務組合とは、町村に限り、執行機関の事務を共同処理するための組合である。これにより、執行機関の権限に属する事項がなくなるとその執行機関は消滅する。広域連合とは、普通地方公共団体又は特別区が、広域的な処理が必要な事務について行政需要に対応できるように、総合的・計画的に処理するために設ける組合である。

なを、公益上必要がある場合においては、都道府県知事は、関係ある市町村及び特別区に対して、一部事務組合又は広域連合を設けるべきことを勧告することができる。

(3) 財産区

市町村又は特別区が合併等の際に協議により財産又は公の施設を設けている場合に、その管理や処分を目的としてできた団体である。

(4) 地方開発事業団

例えば、港湾施設の事業のように、一定の地域の総合的な開発計画に基づく事業を実施するために、2以上の普通地方公共団体が共同してその事業を委託するために設ける団体である。


4、地方公共団体の区域

(1) 区域の意味

区域とは、地方公共団体を構成する上で当該団体の権能の及ぶ範囲を限定させるものである。

(2) 区域の変更

地方公共団体の区域が変更する場合としては、法人格の発生又は消滅を伴う「廃置分合」、法人格の発生又は消滅を伴わない「境界変更」、従来の地方公共団体の区域に属しなかった区域を地方公共団体に編入する「未所属地域の編入」の3つがある。




住民の権利




第2章 住民


第10条

1 市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括する都道府県の住民とする。

2 住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。



第11条

日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の選挙に参与する権利を有する。



第12条

1 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の制定又は改廃を請求する権利を有する。

2 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の事務の監査を請求する権利を有する。



第13条

1 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の議会の解散を請求する権利を有する。

2 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の議会の議員、長、副知事若しくは助役、出納長若しくは収入役、選挙管理委員若しくは監査委員又は公安委員会の委員の解職を請求する権利を有する。

3 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の教育委員会の委員の解職を請求する権利を有する。



第13条の2
 
市町村は、別に法律の定めるところにより、その住民につき、住民たる地位に関する正確な記録を常に整備しておかなければならない。






[ 要点 ]

◆住民は、地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関する条例の制定又は改廃の請求をすることはできない。

◆普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有するものは、その総の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例の制定又は改廃の請求をすることができる。

◆市町村の事務監査の請求は、市町村の議会の議員及び市町村長の選挙権を有する者の50分の1以上の連署をもって、その代表者から、市町村の監査委員に対し、することができる。

◆普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者は、その総数3分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、選挙管理委員会に対し、することができる。

◆知事の解職の請求は、都道府県の議会の議員及び都道府県知事の選挙権を有する者の3分の1以上の連署をもって、その代表者から、選挙管理委員会に対し、することができる。

◆助役の解職の請求は、市町村の議会及び市町村長の選挙権を有する者の総数の3分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、当該市町村の長に対し、することができる。




住民の権利

1、選挙権・被選挙権
 → 長ゃ議会の議員など。

2、直接請求権

・ 条例の制定、改廃請求 → 長へ。
(地方税に関する一定事項を除く) 50分の1以上

・ 事務の監査請求 → 監査委員へ。50分の1以上

・ 議会の解散請求 → 選挙管理委員会へ。
 長、議員の解職請求   3分の1以上

・ 主要公務員の解職請求 → 長へ。 3分の1以上

3、直接請求権以外の直接参政権など。

・ 住民監査請求 → 監査委員 
 不正支出など。 1人でいい。

・ 住民訴訟 → 裁判所
 住民監査の結果などへの不満

・ 特別法に関する住民投票 憲法95条

・ 外部監査請求権

・ 請願 
 お願い。 → 議会へ。 1人でいい。
         議員の紹介が必要。


住民の権利

1、役務の提供を受ける権利

住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供を等しく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。


2、選挙権・被選挙権

日本国民である住民は、その属する普通地方公共団体の議会の議員及び長ほ選挙する権利と選挙される権利を有する。具体的な事項については、公職選挙法にその定めがあるが、地方自治法にも年齢制限などの規定がある。


3、直接請求権

直接請求権とは、選挙権を有する者が一定数以上の連署をもって以下の各種の請求ができるというものである。

(1) 条例の制定・改廃請求権

選挙権を有する者の総数50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く)の制定又は改廃の請求をすることが出来る。

(2) 事務の監査請求権

選挙権を有する者の総数50分の1以上の連署をもって、その代表者から普通地方公共団体の監査委員(条例で定める地方公共団体については外部監査人)に対し、当該普通地方公共団体の事務の執行に対して、監査の請求ができる。


(3) 議会の解散請求権

選挙権を有する者の3分の1以上の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の選挙管理委員会に対し、当該普通地方公共団体の議会の解散を請求することができる。

(4) 長・議員・主要な公務員の解散請求権

議員については、その所属する選挙区におけるその選挙権を有する者の総数の3分の1以上の連署(選挙区がない場合には、選挙権を有する者の総数3分の1以上の連署)をもって、長については、選挙権を有する者の総数3分の1以上の連署をもって、その代表者から、普通他方公共団体の選挙管理委員会に対して解職の請求をすることができる。

その他の主要公務員(副知事、助役、出納長、収入役、選挙管理委員、監査委員、公安委員会の委員長)の解職請求は、選挙権を有する者の総数の3分の1以上の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対して行う。


4、直接請求権以外の参政権

(1) 請願

地方公共団体の議会に地方公共団体の事務、長その他の執行機関の専属的権限に属する事務に至るまで全般に渡ってその職務についての希望を述べることができる。この場合に、請願しようとする者は、議員の紹介により、請願書を提出しなければならない。

この他に、(2)住民監査請求と住民訴訟、(3)地方自治特別法の住民投票、(4)外部監査請求もある。




  条例と規則

[ 要点 ]

◆地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおいて、規則を定めることができる。

◆地方公共団体の行政委員会は、その権限に属する事務につき、法律に定めるところにより、規則を定めることができる場合がある。

◆普通地方公共団体の規則には、法令に特別の定めがある場合を除き、過料を科する旨の規定を設けることができる。

◆普通地方公共団体は、法令に違反いない限りにおいて、地域における事務及びその他の事務で法律又は政令により処理することとされるものに関しては条例を制定することが出来る。

◆普通地方公共団体は、義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならない。

◆普通地方公共団体は、条例で刑罰を科することができる。




● 条例と規則の比較

制定対象

・ 自治事務 条例:法令に違反しない範囲内で ○
        規則も同じ

        法定受託事務:法令に違反しない範囲内で ○
        規則も同じ

・ 義務を課し、権利を制限する定め
        条例:法令に特別の定めがある場合を除く ○
        規則は ×

・ 定めることができる罰則
        条例:刑罰(懲役、禁錮、罰金、拘留、科料、没収)、過料
        規則:過料




地方自治法は、自主立法権として地方公共団体に条例の制定と地方公共団体の長に規則の制定をすることができる旨を規定している。


1、条例

(1)条例制定の範囲

条例は、地方公共団体の自主立法法であるので、法令に違反しない限りにおいて地方自治法2条2項の事務(地域における事務及びその他の事務で法律又はこれに基づく政令により処理することとされているもの)に関し、条例を制定できる。(自治事務であるか、法定受託事務であるかということは関係ない)。

地方公共団体の事務の中でも長の権限に属する事項については規定で定めることもできる。

さらに、地方公共団体の事務の中でも、義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならないこととなっている。

(2)条例の制定手続き

条例の発案は、議会の議員及び長の双方にありますが、住民の直接請求も可能である。そして、原則として議会の議決により制定されるが、長が制定できる場合もある。(長の専決処分。議会を収集する暇などがないと認める時の処置)。ただし、この場合には議会の事後承認が必要である。

議決があると、議長はその日から3日以内に長に送付しなければならない。

もし、長が条例の議決に異議がある場合には、その送付を受けた日から10日以内に再議(同じ議会でもう一度審議し直すこと)に付することができる。また、その議決が違法である場合には必ず再議に付さなければならない。

再議の処置を講ずる必要がないと認める場合には、長はその日から20日以内に条例を公布しなければならない。

なを、条例の施行については、特別にその日を定めていない場合には、交付の日から10日を経過した日から施行される。




また、普通地方公共団体は、条例を制定し又は改廃したときは、政令の定めるところにより、都道府県にあっては総務大臣、市町村にあっては都道府県知事にこれを報告しなければならない。


2、規則

規則とは、地方公共団体の長が、法令に違反しない範囲内において制定する長の権限に属する事務に関するものである。(自治事務であるか法定受託事務であるということは関係ない)。

条例の関係においては、長の権限に属する事務については、原則として、条例と規則いずれによっても定めることが可能である。

なを、地方公共団体の財務に関する権限は、長にしかないので、規則で定める、長の職務の代理する者も規定で定めることとなる。

規則は長が定めるので、公布と施行の問題だけになるが、これは条例と同様である。総務大臣や都道府県知事への報告義務はない。

また、長以外にも行政委員会が規則を定めることがあるが、この規則は法律の定めがなければ規則を制定できない点において長の定める規則とは異なる。


3、罰則

条例の場合には、法令で特別の定めがある場合を除くほか、条例違反者に対して、2年以下の懲役もしくは禁錮、100万円以下の罰金、拘留、科料もしくは没収の刑又は5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。

規則の場合には、5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。
TABLE OF CONTENTS

基礎法学
  法規範
  法の分類
  法の効力
  近代私法の
  基本原則
  自由と制約
  法の解釈
  法令用語

行政書士法
  業務 資格 
  登録 遵守義務
  行政書士会
・連合会
  監督機関 罰則
  総合
憲法
  前文 改正
  最高法規
  国民の権利及
び義務
  国会 内閣 
  司法
 天皇
  財政 地方自治
  総合
  講学概念

地方自治
  事務分類 
  直接請求
  条例及び規則 
  議会
  執行機関 監査
  財務 公の施設 
  地縁団体
 特別地方公共団体

行政法
  行政組織 公物  
  行政立法
  行政行為の種類
  行政行為の附款
  行政行為の瑕疵
  行政行為の取消・撤回
  行政強制 
  行政罰
 
  行政代執行

行政不服審査法
  総合 総則
  手続

行政事件訴訟法
  類型 取消訴訟
  事情判決
  訴えの利益
 
  総合

行政手続法
  総合 
  標準処理期間
  聴聞手続 
  行政指導

国家賠償法
  国家賠償法1条
  国家賠償法2条
  国家賠償法総合
  損失補償


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